株式会社　津幡石油        (tsubata sekiyu)

侍ビジネスマンとの夜

朝起きると頭痛です。昨夜の酒が残っているのです。ボーっとしながらリビングのソファに腰を下ろすと、酩酊した彼の体がタクシーに吸い込まれていく姿が目に浮かびました。私の担当者である彼の転勤人事が私の耳に届いたのは先月末。この私の担当に正式に配属されたのが今年の4月からでしたが、まさかの坂に唖然茫然から10日後の昨日、この日は普通の会食として予定していた日でしたが、急遽、彼の送別会になったのです。今年で北陸6年目を迎える彼は、誰もが認める敏腕社員で「ナンバー2」として最高の仕事をしていました。役員会で顔を合わす度に、彼の姿勢とその物腰からくる言葉使いを非常に気に入っていた私は、一方でこの数年間、これまでの担当者と信頼関係が築けなくなっていることに悩ましい日々を送っていました。それが、昨年夏に赴任された新しい支店長の英断（配置転換）によって雲散霧消されたのです。4月以降、彼とする会話は想像通りに心地よいものでしたが、私の喜びは束の間でした。「短すぎるなあ」組織の不文律を恨むのですが仕方ありません。念願だった恋人との蜜月はたった2か月間でしたが「今夜は潰れてもらうよ」とした私の意地悪い言葉に対して、支店長にアイコンタクトで確認をとりながら遂行する彼の存在は、今では数少なくなった「侍･ビジネスマン」そのものでした。神戸に行っても頑張ってね奥野さん。「出光人たち」CM。https://www.youtube.com/watch?v=2kD5A2gZYms

レイラとアンジー

元来、真面目な人柄なのでしょうか、W不倫とされた本人による会見は、彼自身が腹を括ったかのような責任論と精神論に終始していました。世界のミュージック･シーンでも、この手のゴタゴタは星の数ほどにあります。エリック･クラプトンがジョージ･ハリソンの奥さんの事を歌った「いとしのレイラ」や、ローリング･ストーンズの「悲しみのアンジー」はデビッド･ボウイの奥さんの事を歌ったものと言われています。件の彼は、歌にする前に煩悩が先立ってしまい、週刊誌に暴露されました。もう少し心を膨らませる時間が出来れば、自らの立場を顧みて自制できたでしょうに残念です。バンド時代から作詞作曲能力に長けていた彼ですが、目の前にある腐るほどの誘惑を、逆に利用する「ズル賢さ」と「溜める時間」を、今後醸成できないのであれば、自身の将来が儚いものになるような気がします。男女間のドロドロした関係も終わってみれば、人生の「一つ星」が流れただけのことです。いつの日か、その顛末を楽曲にする時がくるのですが「レイラ」や「アンジー」のような切ない曲を誕生させられるでしょうか。しかしながら今回の顛末は、いろんな付録（主演の映画公開等）がついているようで、報道を見る限り、どれもこれもが演出じみてきました。かつて、こういうマルチ展開を教えられ、実行してきた私ですが、アーチストのピュアな部分さえも、ビジネス展開において切り売りされていく現実に、また一つ溜息が出るのでした。「アンジー」ストーンズ。https://www.youtube.com/watch?v=0dSkKCnW7y4

相性はBAD

謝罪ばかりが報道される日本の世の中にあって、元気がなくなるばかりではいけません。望みを持つ私はこう解釈します「今まで隠されてきた既得権受益者と団体組織の横暴が焙り出されている」のだと。タブーに切り込んでいく内外を問わない告発の流れは、国家の成熟には必要で渡らなければいけない橋なのでしょう。橋の向こうには新しい日本の社会が待っていると思えばここは我慢のしどころ。戦後の日本が培ってきた社会制度と精神文化や物質文明が、倫理を中心に見直されていくことを冷静に眺めましょう。今までも、抗う勢力と変えようとする勢力の対立が話題になった時期があったのですが、守旧派が旧態社会を継続させたまま21世紀を迎えました。しかし、流石の日本経済もITの潮流に押され、年を追うごとに軋みが大きくなり、ついに今年、末端からマグマが爆発したのです。この状況を夏の選挙が潮目を変えるのだとすれば、7月10日はエポックディとして歴史に残るでしょう。これからの改革の本丸は、地方に根深く浸透した「自治体」なる厄介な組織の解体（道州制の移行）で、東京都知事の問題が地方に問いかけるには絶好のチャンスなのですが、果たしてどうなりましょうか･･･。ITの革新が黒い部分と全ての距離を縮めました。「黒く塗りつぶせ」永ちゃんです。https://www.youtube.com/watch?v=e1j570OyhAo

CMがわからない

以前はローカルCMのコンセプトが不明瞭で意味不明なものが多かったのですが、最近は全国CMにもそういったコンセプトの作品が見受けられます。最後のテロップ（Television Opaque Projector）で企業広告主が分かるなんてナンセンス極まりない。あるCMは、ファーストカットで「シャンプー」、2カット目からは「コーヒー」、そしてラストカット前で初めてコーヒーでもシャンプーでもない「濡れタオル」でした。最後まで見てもよく理解できないCMって何でしょう。それはオチには程遠いフラストレーションの塊にしかならないのです。私がリスペクトしてマスコミ業界に潜り込めた日本の1980年代は、今とは比較にならない程に情報がありませんでした。世界はおろか、国内の文化教養などは、本を読んでも分からないことが多く、企画書にするには人脈や閨閥を頼らざる得ない部分が多々あったのです。ですからマスコミ全体を俯瞰で見ればごくごく小さな集団が日本の文化を形成（リード）していたわけで、人脈や閨閥のない者は極端に言えば不必要、又は俗に言う「パシリ」あたりで終わるのです。あれから30年が経ち、世はインターネット時代、クリックするだけで商品が手元に届き、疑問や情報は求めれば、瞬時に答えが目の前に飛び込んできて、誰に頼ることも頭を下げる必要も無くなりました。一言で言えば自由な発想さえ豊富であればリアルタイムに形（作品）に出来るのです。どなたがUPしたのか、過去の見てみたいCMやビデオ作品もユーチューブでUPされだしました。今、CMをつくるクリエイターとユーチューバーの大きな違いは「好奇心」や「夢」の育み方と「利害」なのでしょう。完成度は高い「マーロ」CM。https://www.youtube.com/watch?v=CxsL39FdVxI

都民の心のお白洲へ

その地位に就くということ、日本に47人しかいない知事職は崇高なリスペクトを持たれているはずの首長ですが、東京都で起きている「カネ」をめぐる混乱に、そのトップリーダーの疑念を暴くため、こんなに時間を費やさなければいけなくなった法律と倫理のズレに嫌気がさします。「見解の相違でした」として後から追徴金を払う脱税容疑の話だとか、万引きしたけど「カネを払えばいいのでしょう」といった展開になりそうな東京都知事疑惑。もうこれ「クソ話」になりそうで触れたくなくなりました。私の知るかつての東京は、「日本をリードしている」的な品格があり、その自覚もありました。今、東京都知事がまるで容疑者の如く鎮座する横で、弁護士が記者会見していますが、ダラダラと喋っている言い訳の日本語が聴こえるだけで、なんとも虚しく響く説明です。舛添さん、もうだめです。あなたは東京のリーダーではなくなった。都民の心のお白洲へ行きましょうね。

グラブるスター

今、少しだけ気になっている若き俳優がいます。弱冠23歳の彼の演技は月9ドラマ「ラヴソング」で見られます。最初に彼を見たのはゲームソフトのCMでした。台詞と目つきが印象的で「この雰囲気はどこかで見たな」でしたが、それがドラマで確証を持ちます。1970年代の青春ドラマの代表格「俺たちの旅」や同じく人情映画の代表格「男はつらいよ」の初期作品に出演していた名優、秋野太作（旧名：津坂まさあき）さんにそっくりなのです。秋野さんは現在73歳で、たまにバラエティ番組にも出演されていますが、顔から仕草、目つきまでがあまりにも似ていて、最初は親子かと思ったくらいです。しかし、50歳も違いますし、出身も東京と大阪なので血縁関係にも当たらないと思いますが、秋野さんが演じる役柄は風変わりで掴みどころのない「ふわっ」とした感じのもので、でもその風情が深く印象に残る、脇役にはドンピシャな存在でした。冒頭の若き俳優である彼の特徴も、秋野さんと同様、演技に無理や無駄な力が入っていなくて、「間合い」すら同じです。それはかつての秋野さんの演技を彷彿とさせるに十分で、彼を主役にした脚本を書いて、新しい分野を確立させる動きがあってもおかしくはないと思わせるほど、かなり「SO MUTCH」な俳優、菅田将暉の将来は五つ星です。「吉野家牛丼」CM。菅田将暉登場。ピエール瀧に頭叩かれています。https://www.youtube.com/watch?v=ZyaoNbaZYx0
「男はつらいよ」1分42秒から秋野太作登場。寅さんに頭叩かれています。
https://www.youtube.com/watch?v=ptLCtzxzaRE

恒例の金曜バッシング2

舛添要一という人物の顔も見たくないという都民が、もはや100％になっているであろうにも関わらず、辞任に追いこめない政治の都合とやらが、この国の本質的にダメなところ。本日の会見は生理的に嫌悪感一杯の会見でした。卑しき舛添は、自身のカネ稼ぎの手段として、政治家を東京都知事を選んだのです。その卑しき者を選んだ都民は、未だにその男を追い出すことが出来ません。都民のカネを使い放題の輩は、今度は380万もの一時金を懐に入れました。手も足も出ないまま、東京は夏を迎えるのでしょうか。

若葉のささやき

冬のシーズンにあまり雪が降らなかったからでしょうか、樹木のツヤ加減や花のつき具合がすこぶる良いのです。ついこの間まではモッコウバラが満開でしたが、現在はつるバラのほかにサツキの花つきが良すぎることにビックリ。明らかに暖冬の影響だと考えた私は、この後に咲くだろう紫陽花に期待を寄せます。サツキだけではなく、紫陽花に対しても満足のいく花つきに恵まれませんでした。こんな話を書くと、「土いじりする年齢には早いのでは」と思われるでしょうが、実際に経験がなければ一度ガーデニングを試みてください。特にバラなんかは何年経っても、まともに出来ません。10年目の今年、ようやく一部のバラを思惑に近い状態で咲かせることが出来ましたが、まだまだ失敗が続いて植物たちを満足に成長させられないことに業を煮やします。それほどにガーデニングは難しいのです。我が家はラッキーにも洋庭と和庭が完全に分離されて、育て方も区切りを付けやすいので精神的にはありがたいのですが、それだけ時間と費用も掛かります。正直しんどい作業で、あれやこれや手を掛けていると、1日があっという間に終わります。食事をすることも忘れさせるほどに、人を集中させてしまう植物たちが主張する季節、6月はまさに若葉がささやく時で、土いじりは「老人の始まり」ではなく、「新しい発見の始まり」なのです。天地真理「若葉のささやき」https://www.youtube.com/watch?v=oujJMc-yZoA

金沢百万石まつり

6月に入りました。この週末の3日から5日の日曜日までは伝統の第65回「金沢百万石まつり」が行われますが、今年はそのものがあるのかと戸惑うほどにパッションを感じません。これはどうしたことでしょうか。北陸新幹線が開業して丸1年が経ちました。この間のインバウンド効果も含めた観光客の数は開業前の3倍以上に膨れ上がったのです。主催の実行委員会や、市役所関係者の考えることは手に取るように理解できます。もうメディアを利用しなくても、観光客の方から3倍も押し寄せてくるので、その対処法に頭がいっぱいなのでしょう。まつりの華である、「百万石行列」もそうですが、行事参加者も昨年の倍以上と言われています。さて、滞りなく「百万石まつり」が無事執り行われるでしょうか。セキュリティに関しても、昨年までのような仕切りではトラブル続出となるでしょうし、TV中継も、通り一遍の記録映像的な放送ではアウトです。楽しみに来る観光客もさることながら、参加者以外の金沢市民が持つ、冷ややかな心の内をひっくり返すような、大胆な演出が見たいと思うのは私だけではないでしょう。因みにですが、国内のまつり来場者ランク1位は、博多祇園山笠300万人・2位青森ねぶた祭266万人・3位さっぽろ雪まつり242万人・4位博多どんたく港まつり230万・5位仙台七夕まつり203万人となっています。（百万石まつりは63万人）https://www.youtube.com/watch?v=4_5nRvJX65s