45歳になったら上司との付き合いをやめよう
「富士通が45歳以上を5,000人リストラする。」今、SNSでつぶやかれているのはバブル入社組(1987年度-1991年度)の嘆きだが、この時代は学生たちが就職先を選べた時期で企業側も青田買いに躍起になっていた頃である。現在の年齢で言うと45歳から50歳までが当てはまるだろうか、社会の中心的な世代に何が起こっているのか深掘りしてみた。日本は「人手不足」といわれて久しいが、きっかけは民主党政権から自民党が政権を奪取した2012年にさかのぼる。安倍晋三首相は自らの第二次政権で<アベノミクス>という経済政策3つの戦略(金融政策・財政政策・成長戦略)は外国の投資家たちから歓迎されて奏功する。その後も政府とマスコミは私たち大衆に「景気は回復している。」という刷り込みを繰り返してきたが、思うように物価が上がってこない。ニュースで毎日のように言われる「外国人の雇用」に理解を示しながらも猜疑心がよぎるのはアベノミクスの終焉を感じているからだ。最初の3年間は確かにその効果を実感できたが、現在では日銀の言う2%物価指数も夢物語(デフレ脱却は10月の消費税増税で無理。)になってシャレにもならない。最近の中国や欧州の迷走ぶりも無視できなくなった。「本当は騙されているんじゃないか。」理解した人々はSNSで騒ぎ始める。実は「人手不足」なんかではなく、人がいらないことが分かってきたのである。特にホワイトカラーの代表と言われてきた銀行業界が募集人員を減らしている(メガバンクのみずほ銀行が19,000人、三菱UFJで9,500人、三井住友でも4,000人という大量リストラの中心層が45歳以上)ことを報じられてからは事態が切迫感を帯びてきた。地銀などは廃業するところが出るかもしれない。冒頭の富士通以外では東芝7,000人、NECは3,000人、リコーも8,000人の人員を削減する。製薬会社は武田薬品 約3,000人、アステラス 約600人、これ以外でも複数の製薬会社がメディアには未発表だがリストラを行っている。IT業界も企業のレガシーシステムの入れ替え作業が終了すると後はAI(人工知能)に取って代わられる運命だろう。そして最後は日本の高度成長期を牽引してきた自動車産業が経験する100年に1度の革命である。ガソリンエンジンからハイブリッド、そしてEVと自動運転の時代になる未来社会に下請けや孫請けの会社は不必要だ。この社会構造が5年以内に現実になるとすれば、45歳以上の人々は漂流せずにはいられなくなる。この秋からは5G(ズレのない抜粋社会)が我々の生活をさらに便利に、そしてつまらなくするだろうが、バブル入社組の皆さんに是非聞いてほしい。「生きる術を見い出すには昭和のロジックを捨てること。それと上司とのつきあいはやめたほうがいい。」本人が言うから間違いない。
2019年03月26日 16:02