EV車にはETCで道路走行税を徴収
今日は大学の講義を受けると思って読んで下さい。2020年に開催される東京五輪に備えて、全ての産業の構造と法律が新しい概念に改革されようとしています。日本の社会構造が新しいインフラに塗り替えられる最中にある自動車業界や石油業界は、五輪が終了する頃にはその名称さえ無くなっているかも知れません。エネルギーの再構築が急務になった自動車業界は、全車種での電動化が先日発表されました。我々石油業界もメガバンクと同じように統合合併で体脂肪の無い体質を目指すのですが、一部の抵抗勢力がそれを許しません。この私は2013年にガソリンスタンド概論なるレポートを書いていました。それによると「2020年のHV、PHV、EVの次世代車比率は新車販売の70%、自動車保有率の56%に達し、2020年のSS数は27,000店、消費税が10%になると内需は減少し、ガソリン税収も現在の約2兆6,000億から1兆9,000億に減収される見込み(数字は所轄省庁)」と書かれています。因みに2,6兆の税収を維持するにはガソリン税を70円台に増税するか、ガソリンの需要を3,600万KL(2013年当時)に保たせなければ、税金は7,000億程度減収されることになります。財務省は税の変遷を21世紀初頭から見据えていました。彼等は自動車の電動化が世界標準になることを想定していたのでしょうし、再生エネルギーのコンセプトから外れていく(石油から電気という代替資源の移行)化石燃料業界に課税している仕組みも、概念が変われば新しい徴税先を見つけなくては立ち行かない事に焦りを感じたに違いありません。課税の定義がはっきり定まらないEV車は、ガソリン税の代わりに「道路走行税」としてETC(標準装備:オドメーターで管理)から徴収する、なんて言おうものなら背中に石が飛んできそうですが、早晩「新しい税」の誕生を見ることになる我々は、財務省から永久に苦しめられることに徒労感が滲みます。もう一つ「二重課税だ」と言われる消費税ですが、経営する立場から言うと「税にもコストがかかる」観点から価格に転嫁することは法律的には合法(解釈の違いがあります)で、小売業界に関わらず様々な税金(固定資産税や償却資産税他)が課せられている法人にあって、販売価格に転嫁させないことには、会社を維持し続けることが出来ない悲しい現実が一方であるのです。さて、2018年3月にガソリン暫定税率が見直される時期に来るのですが、大いに注目すべきでしょう。「税金の学習?」
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2017年12月20日 13:37