箱根駅伝とNHKの伏魔殿
2日が34.2%で、3日が35.7%。この数字は日本テレビ系で放送された第94回東京箱根間往復大学駅伝の瞬間最高視聴率です。平均視聴率(関東地区)でも2日が29.4%、復路の3日は29.7%だったことが4日のビデオリサーチ調査で判明しました。中継が始まった1987年の第63回以降で、歴代1位(往路)と3位(復路)だったことは日本人の駅伝好きを如実に証明したのです。年明け早々、雪が深々と降って「初日の出」も見られないココ日本海側にあって、毎年TVで見る箱根駅伝は年末の紅白歌合戦より大切な我が家の定番です。─ あけましておめでとうございます。2018年が明けましたが、本年も世界中のアンチテーゼ(Antithese:ある主張を論点を変えて見つめ直す)をこのブログで書きなぐるつもりでいる私をどうか宜しくお願い致します。さて、冒頭の箱根駅伝についての素朴なる疑問がツィッター上で書き込まれていました。「箱根駅伝の出場校は関東の大学ばかりなのにランナーの出身高校は何故か西日本が多い」なるほど、中々皮肉な着眼点です。確かに6割以上の確率で西日本の高校出身者が名を連ねていましたが、箱根駅伝は今や全国区のメジャーな大会に登りつめた証拠といえるのではないでしょうか。それは視聴率からも理解できるのですが、駅伝の素晴らしさは、なにより大学の「襷」を命を賭けるが如く繋いで走る、学生たちのひたむきさにあります。「襷つなぎ」はシード権争い(10位までが予選を免除される)という副産物まで生み出し、今大会でも国学院大学のランナーが、たった5秒遅かったために一斉スタートを切られるという切ないドラマを見せられました。青学大の4連覇で幕を閉じた今大会は、私の母校もなんとかシード権を守る順位でゴールしてくれましたが、同じ年末年始を彩る大晦日のNHK「紅白歌合戦」平均視聴率は39.4%台で歴代ワースト3位、瞬間最高視聴率も安室奈美恵出演時の48.4%で、50%にも届きませんでした。一方で出場基準のはっきりしない「紅白歌合戦」と、誰が見ても基準が分かる「箱根駅伝」、このままでいけば年々両番組の視聴率は差がなくなるはずです。NHKは自らの手で根深い伏魔殿を改革できるでしょうか。第94回箱根駅伝「みんながんばれ篇 」
https://www.youtube.com/watch?v=yhjWCEqoNok
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