「民衆の敵」は地上波なんです
フジテレビ“月9ドラマ”「民衆の敵〜世の中、おかしくないですか!?〜」の最終回(第10話)は25日にONAIRされ、平均視聴率が4.6%(ビデオリサーチ調べ 関東地区)だったことを電子版が26日報じました。フジの番宣で何度か見てはいたものの、本編を見る気がなかった私はこの結果に「当然至極」と思うのです。ドラマは、ごく普通の主婦(主演:篠原涼子)があることをきっかけに市議会議員となって世の中を変えていくといったフジテレビの社会派的作品でしたが、政治的な脚本がこの時間帯に馴染むと理解して作られたのでしょうか。元来「月9」がトレンディドラマとして確立していったのは1990年前後のバブル時代からでした。恋愛主体の少女漫画の王道をいく脚本は、当時の俳優だけでなく、お笑いや音楽業界のスターたちを起用することで、20~30代の独身女性たちのハートを釘付けにしたのです。「月曜の夜9時は街に若い女性がいなくなる」なんていう見出しがつくほどに「月9」は社会現象にもなったのですが、その基礎を構築したのがフジテレビでした。しかし地上波ドラマの中心だった「月9」は2000年代に入ると、トレンディな脚本に進化が見られなく(成功例のトレースが原因)なります。時代はSNSが人間の生活を支配し社会が透明化されてくると、テレビドラマ内で起きる男女の事件やトレンディな会話は失笑されるようになっていきます。それは徐々に表面化していき、2016年の福山雅治主演「ラヴソング」で決定的になります。当代きっての人気スターを主役にした、フジの肝入りドラマでしたが「月9」史上最低の視聴率(平均8.5%)に「脚本のレガシー化」が理由の一つだった事は、誰も否定できない事実でした。今回の「民衆の敵」は「月9」の伝統をぶち壊す意欲作だったようですが、いかんせんフジテレビがやるような内容ではありません。「トレンディの法則」
https://www.youtube.com/watch?v=s5zCJAUU9w0
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