1950年代のコピーメイク
ハイビジョンテレビのサイズを上手に使っているCMの中で、特に秀逸に感じているのがUQモバイルの作品です。ピンクレディの「UFO」の楽曲にのせて、深田恭子、多部未華子、永野芽郁の3人姉妹が、バロック調衣装や、ヘップバーン映画を彷彿とさせる美術を背景にしたシュールなトークは、撮影と編集技術の向上で奥行きのあるアバンギャルド的なCM映像に仕上がりました。演出家とプロデューサー、そしてアートディレクターの手腕によるところが大きいのですが、演じる3人のメイクも1950年代を意識した立体感のあるコピーメイクに、このCMコンセプトの充実度が伺えます。私の勝手な思いで言うと、企画したプランナーとクライアントの趣味が一致した作品で、世代を超えて視聴できるCMの一つとして、今の私の「イチオシ」といえます。出演者では、多部未華子のバロック感がナイスマッチです。
2016年12月20日 14:06