彼のモーリスギターはビンテージです
この週末に彼は東京からやってきました。昨年末に品川駅で待ち合わせた25年ぶりの再会は、彼の離婚話を直接聞かされるハートブレイクな展開に、ギミアブレイクとなったブレイクダウンストーリーが昨日の事のように感じる私。その彼が観光がてらに引き受けてくれたのが島村楽器主催アコパラでのサポート。彼を迎えるために一足早く駅に着いた私は落ち着きません。この季節には珍しいほど快晴になった土曜日午前の新幹線改札口は人もまばらで朝もやにプリズムが光ります。私の目は階段から降りてくる観光客をフォーカスすると瞬きをしません。彼を見つけるのは造作のないことで、ギターケースが見えた瞬間、思いっきり手を振る私と視線が合った彼は、少しハニカミながら改札を抜け出ます。「とうとう来ちゃったよ」「待っていたよ」二人の笑顔は、誰かに見られるとヤバイほど屈託のないものに見えたことでしょうが、近況話もそこそこに私たちは早速「兼六園」を巡り「古都の細道」を歩きながら終点「東山茶屋街」で食事をすることに。馴染の「十月亭」は直前の予約にも関わらず「花かご弁当」を食せたことに何かの縁(えにし)を感じるのでした。その夜は去年、浜松からやはり観光で来てくれた大学時代のサークル仲間と会食した「喜乃屋」です。「こんなに段取り良くしてくれなくてもいいのに」そう言いながら、旨そうに肴をつつく彼の顔を見ながらの熱燗は、言葉に出来ないくらいのトレジャーな瞬間でした。さて肝心のアコパラですが、35年前のバンド再現のように出来たかどうかは神のみぞ知るということで、あしからず。SetList 1.「明日なき世界」2.「グッバイ・クール」いずれもオリジナル楽曲で1はニューバージョン。
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