政治家のいないホワイトハウス
この日、米国次期大統領のトランプ氏が国務長官の人事を発表しましたが、なんと米国石油メジャー最大手エクソンモービルのレックス・ティラーソン最高経営責任者(64)の起用に「うむむ」な私。プロレスのCEOに続くサプライズ人事は来年以降の世界を案じさせます。トランプ氏からすればサプライズでも何でもないのかも知れませんが、人事のほとんどがCEOだらけで、野球で言えば4番バッターを9人揃えたラインナップは、派手な大勝ちもあれば完封負けも喫する大味な布陣に見えて仕方ありません。私の仕事上からしてティラーソン氏の起用は日本にとって凶になりそうで不安がよぎります。ロシアが大好きなトランプ氏の事ですから、原油とシェールのバータービジネスにより、OPECを揺さぶるなんて容易に想像できますし、そのうち新しい貿易協定が成立すれば、日本の石油業界などはその脆弱な財務体質を突かれて途端に耐えられなくなるのではないでしょうか。しかしながら、トランプ氏の人事がガチガチの守旧派で構成されていくのはどういう背景からくるのでしょう。米国政府の肝である国務長官と国防長官の要職をビジネスマンや元軍人に任せなければいけない程、政治家の信用が失墜したとすれば国家の多大なる痛手です。選挙によって選ばれたビジネスマン大統領の風は、来年選挙を控えた主要な欧州に波及することは自明の理で、世界全体が保護主義的閉鎖社会に塗り替えられるようになれば恐ろしいことです。国家の本質を語る中心に政治家がいない国をこれからどう見ていけばいいのでしょう。そしてロシア大統領プーチンがいよいよ15日に来日します。
https://www.youtube.com/watch?v=SWmxFBSVtWo
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