老人と人形は小さな池に沈む
小池氏の圧勝でした。彼女の得た得票数は、当初想定の票数200万を大きく超える290万票、投票率も、予想された50%を10%近く上回る59.73%でした。その大部分は小池氏に入った勘定です。組織選挙の終焉を思わせるようなこの結果に、全国の選対本部は何を感じるのでしょう。鳥越氏は立候補した当日のサプライズだけで、あとは1日ごとに票が万単位で減っていきました。増田氏も組織のしがらみから逸脱できないもどかしい演説でした。両候補に共通していたのは、出てくる応援者が軒並み候補の足を引っ張る結果になったことです。SNSにしても空気の読めない「他人の物まね」良くてテンプレートになっていたことは本人が一番理解していたはずです。唯一、小池氏だけがIT時代の選挙戦を理解して実行しました。演説の冒頭挨拶は、組織の無いことを「枕詞」にして有権者の共感を煽り、さらには「百合子グリーン」なるキャッチコピーで、大衆の心理を一体化させてしまう演出は、見事というほかありません。この2つの戦略はSNSによって無限に拡散され、後半の選挙戦は行く先々で彼女の演説はオーラ化し、31日の開票を待たずしての完勝となったのでした。戦国時代を思わせる手法に終始した政党組織選挙を打倒した意味は大きく、この後の選挙モデルになりそうです。しかし、今更言うのも何ですが、鳥越氏はジャーナリストとして、何を勉強していたのでしょうか。知名度だけの「おじいさん」だった結果に茫然とします。8月より「GSのコラム」とタイトルを変更しました。
https://www.youtube.com/watch?v=tFNIKdRwbfk
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