「パナマ文書」に蒼ざめる人々
「ペリカン文書」という映画がジュリア・ロバーツ主演で封切られたのが1994年。女子大生がある仮定に基づいた論文を、恋仲である大学教授に提出したことから事件に巻き込まれる社会派映画ですが、論文を書いた本人とその周囲(新聞記者役:デンゼル・ワシントン)が真実に近づいていくことを阻止するために、FBIやCIAが彼女を追い詰めていくというストーリーはアラン・J・パクラ監督の得意とするところです。ペリカンという名前は、環境保護団体と石油採掘利権の争いにヒントを得てつけられた文書名で、法学生である女子大生の想像豊かな論文が、あまりにも的を射ていることに慌てた関係者が、当局並びに政府高官までを動かす事態に発展した、なんていう話は現代にもリンケージする内容です。おもしろいことに2016年4月になって、パナマ法律事務所の作成による、世界の著名な政治家や富裕層の人々、及び公的組織の「租税回避を記載した機密文書」が、ドイツの地方紙により「ペリカン文書」ならぬ「パナマ文書」として世界にリークされました。全面リストの開示が5月に迫る中、世界の経済活動を司る企業経営者や、政治の指導者である元首、閣僚達は、租税回避で得た資産金(つまりは脱税)を全て暴かれ、地位と名誉が共に消されかねないことに「ペリカン文書」のような手立てを使って隠滅を図るのでしょうか。「事実は小説より奇なり」とはいうものの、背任背信行為の大犯罪、映画のような司法取引きは出来ません。世界中の納税者は関心を持って注視するときです。BBCレポート。資産を持ち出す中国富裕層。
https://www.youtube.com/watch?v=bqT64UZbbi8
「パナマ文書」のニュースですが、カネの単位が国家レベル。
https://www.youtube.com/watch?v=6xuUYl2d2xo
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