パンドラを開けたギター
ついに買ってしまったエレアコギター。最後まで迷ったのはマーチンとヤマハでしたが、生で弾いた時の聴感とネックに対しての手の触感で、「ヤマハFJX905Cエレアコギター」にしたのです。「ここはマーチンじゃないの？」となるはずでしたが、私の感覚が決めたことですからマーチンファンの皆さん御免なさい。気になる価格も大きくかけ離れたものではありませんので、あしからず。さて、帰宅早々30年ぶりに握るギターに心は落ち着きません。チューニングし終わると、指がコードを忘れていないか、右手がちゃんとアルペジオやストローク出来るのか試すのですが、流石にブランクが長いせいで思うようには弾けません。面映ゆい中、それでも35年前のオリジナル曲を弾いてみることに。日付が1980年2月作品と書かれたブルースっぽいナンバーからトライしてみたのですが、途中難しいコードや忘れたコードなどがあったりして、まともに歌うことが出来ないのですが、ギター自体は何とか弾けていくのでした。私は時間の経つのも忘れ、次第にギターと同化していきます。過去のオリジナル達は、生み出した自分自身が弾くことで歌詞とメロディが息を吹き返しだします。1曲2曲3曲と弾き続けると、眠っていた楽曲たちが次々と目を覚まし、私の書いた楽曲ノートは花が咲いたように色づいていくのでした。気が付くと時計の針は深夜12時。テーブルのコーヒーも冷め切ってのど越しに心地よくありません。私は深く息を吐くとフレットから指を離しました。人差し指から小指までが紫色に変わり、左手の指のはらが弦の形に凹んでいます。3時間近くも弾きっぱなしなんて曲作りに没頭していた頃以来でしょう。35年ぶりに弾いた私の楽曲は、学生時代から音楽に助けられて生きてきた「夢の足跡」で、良い意味でのパンドラを甦らせてくれたのは、他でもない大学時代のサークル仲間でした。新潟の中古ギター専門店が半額以下で売っています。（泣）
https://www.youtube.com/watch?v=eaj5f-iSfVw
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