合否電報「サクラサク」
そのフリップは桜の開花予想を告げるものでしたが、もうそんな時期ですか?天気予報士は明るい表情で説明しますが、この私は、ビジネス上「ちと早いなあ」となるのです。TVの影響力ほど強烈な媒体はありません。この部分はインターネットでも叶わぬところですが、大衆はその日その時のTVアナウンスでマインドを変えられます。非常に簡単に見る側を「思考停止」に出来てしまうことに旨味を感じた媒体の権力構造を、そろそろチェンジ出来ないものかと思うのです。ITがあと10年もしないうちに、この分野もガッツリ奪うのだとしたら、どういう社会構造が描かれているのでしょうか。ところで桜の開花の話から思い出したことがあります。今から39年前のこの時期は、私は都内の志望大学を受験していました。当時の各大学の正門には、電電公社(現NTT)から依頼されたと思われるアルバイトの学生が首からぶら下げた申込み用紙を掲げて「合格電報如何ですかぁ?」と叫んでいました。最初に登場したのは昭和31年の早稲田大学で、そこで使われたのが「サクラサク/サクラチル」だったそうです。それは昭和50年代まで続くのですが、各大学でその合否文章は違いました。お茶の水女子大学では「オチャカオル(お茶香る)」不合格「コノメドキマテ(木の芽時待て)」金沢大学は「兼六園の桜咲く」不合格「日本海の波高し」面白いところでは、大阪大学の合格電報は「ニュウシ ハエル」というもので、歯学部だけの電報内容らしく、入試と乳歯をかけたものだったとか。さて現在の合否確認は、SNSで瞬時に送信されるのでしょう。
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