学歴と年収の相関関係
センター試験が16日よりスタートします。私たちの受験の頃は現在のようにシステム化されていない、旧受験時代でした。1949年から1978年まで実施されていた日本の国立大学入試制度の区分の一つに、国立一期校二期校というのがありました。2つの区分に分けることで大学進学者が首都圏、有名校へ集中することを防ぎ、大学進学者の間口を広げることを意図していたのだそうですが、思惑はうまくいかなかったようです。ダメンズのこの私にはカスリもしない話ですが、「お金で学歴を買う」この言葉が一般的になったのはいつごろでしょうか。私たちの時代は頭のよい生徒がそのまま偏差値通りの学校に進学したものですが、今は経済的に余裕のある家庭の生徒が、塾のメカニズムに沿った独自のカリキュラムを積み重ねながら、「偏差値をもぎ取る手法」で希望校に合格させられる時代になりました。勿論受験生に素養と自覚がなければお金を幾らつぎ込んでもダメですが、この受験教育方法では画一的な人間を作りだすだけのような気がします。文科省も教育制度改革に取り組み始めました。過去問主体の丸暗記の勉強方法から記述式解答への要求は、受験生の論理的思考能力を高めるためには必須です。長文読解の苦手な生徒がいかに多いかは受験生の子どもを持つと分かります。ITのネガティブな部分は言葉をテンプレート化させすぎていることで、寛容あってこその合理化でなければ、将来語彙の貧困な人間同士の会話を目の当たりにするでしょう。毎年日本人がノーベル賞を受賞するためにも文章を書かせることは大切なことなのです。文学賞は今年こそ日本人が獲ってもらわなければ困りますね。
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