35年前にタイムスリップした14人①
宝くじに当たったような満ちた時間が先週の土曜の夜に繰り広げられました。そうです、「スタジオDEカンパイ」と銘打った大学時代のサークル仲間で開催されたセッション忘年会は素晴らしいものでした。19:00ちょっと前に新宿御苑前スタジオの扉を開けた瞬間に体はタイムスリップ。ここは35年前のFMS(フリーミュージックソサエティ)練習場所である大学内の1号館です。もうギターの練習をしている先輩村上さんが「おおー、」と言ったか言わないうちに、またドアが開きました。瞬きする間もなくMRSのリーダーでリードギター有谷、サイド伊藤、キーボード和美ちゃん、そしてベース山口が笑いながら入ってくるのです。正直、まともな言葉が出ません。出来たのは彼らを抱きしめて背中を叩きあうことだけ。ハグの連続に涙腺も緩みます。「いやー元気だった?」お互いに顔を見つめ合いながら、もう一度抱きしめあった後「練習してきた?」リーダーの有谷が開口一番、先生っぽい口調で切り出します。「SMOKY出来た?」私の質問に「俺はね、出来るとは言ってないよ」「そうだね、好きだよって言ったんだよな」相変わらず僕たちの会話は険悪なのです。周囲も知ってか何も言いませんが顔は笑っています。現実と35年前とがごっちゃになったような瞬間でした。大学時代の僕たちはこのようなスタイルでバンド練習していたのですが、唯一違うのは外見だけ。中身は一瞬にしてあのころに戻ったのです。14名が揃いました。カンパイの紙コップが真ん中に集まるや否や「なんか演奏しようよ」誰かが口火を切りました。
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