私にだけ歌ってくれる歌手
中国が冬季五輪の招致音楽で、またまたパクリ疑惑です。あの「アナ雪」のイントロとサビ前が似すぎているとの指摘です。私もここで以前に触れましたが、プロアマ問わず音楽を作曲した経験のある方なら分かると思うのですが、1枚アルバムを聴いたら1曲くらいは出来てしまうのが音楽の素晴らしいところ。最近はクラシックを毎日聴いている私がつとに思うのは、洋楽のポピュラーソングにおけるメロディ、アレンジ等はクラシックからのインスパイアが多いことに気づきます。クラシックを一度も聴いていないという作曲家はいませんものね。ルネサンス期(1400 - 1600頃)からバロック期(1600 - 1760頃)そして古典派(1730 - 1820頃)ロマン派(1815 - 1910頃)とこれだけの長い歴史と数多い楽曲が誕生したのですから当然のことなのかもしれません。要は上手に創造することが肝要です。それよりもなによりもアナログ時代の日本の楽曲がiTunesのお蔭でダウンロードできる時代に入りました。まだ、一部のアーティストの間だけですが、そのうちに全アーティストの楽曲がダウンロードできる日がくるのでしょう。しかし、TPPでも著作権保護期間延長にまつわる問題で揉めているように、版権問題はデリケートなので、まだ一定の時間が必要なのは否めません。一方、楽曲とともに詞の方に目を向けると、別の意味で時代を感じずにはいられません。ラブソングなどは、今ならストーカーを想起させるかのごとく痺れる詞が目立つのですが、昭和という時代の音楽、特に流行歌は日本人の精神年齢を成熟させるのに多大な力を発揮したことは自明の理です。日本語の持つ特徴をメロディに乗せた流行歌に、人々は共感し癒されたのです。時代は21世紀になり、日本のミュージックシーンは大きく変貌しました。何が言いたいのか理解できない詞が多くなり、曲にしてもサウンド指向が強くて日本語の良い部分が消されているようです。歌詞をしゃべるように歌っていた美空ひばりさんのような人はもう現れないのでしょうか。
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