眼先(めのさき)案内人
最初は視力が落ちたのかなあと思って、新聞を見直すこの私。瞬きを何度もするのですが、やはり活字が見にくいのです。40歳を過ぎる頃から徐々に感じ始めた、嫌な言葉「老眼」。もっと素直に受け入れられるワードを考えませんか金田一さん。老眼(ろうがん)の正式な名称は老視(ろうし)というのだそうです。やはり加齢によるものらしい。子供のころから視力は2.0で通してきたのに、なんてことでしょう。お店で調節してもらったメガネをかけた時の見える感動の一方でがっかりした自分を憶えています。「こうなりゃ、老眼老眼したメガネにしよう」と考え、フレームを相当クラシカルなものにしました。今では5個ほどあるでしょうか。この目の障害の一つともいわれる老眼ですが、老眼そのものよりもメンタル部分でネガティブになることの方が重大です。その一つは根気がなくなること。とにかく、あらゆる活字がブレて滲んで二重に見えるので、取扱説明書や契約書の約款に代表される最も小さい字に気持ちが対応できなくなることです。「ああクソ、見えない。誰かアテンドして読んでくれ」老眼鏡をかけているのに叫んでしまう自分に腹が立ちます。さらにひどいのは、その上にルーペをかざして読んでるサマはなんとも老人のごとき。根気もそうですが、かつて「瞳2.0」だった裸眼を思い出し、鬱鬱するとともに心も狼狽です。今では、活字媒体はおろか、各種設定や接続、組み立て、DIY、指の爪切りまでもがヤバくなってきました。車の運転に支障が出ないことを祈りつつも、年齢を重ねるごとに止まるらしいので、ここはあまりPCに没頭しないでいかねば。瞳の曲がり角は45歳といいますので、特に視力の良い人はお覚悟を。リチャードギアの老眼鏡カットが慰めです。
コメント