「全員」という言葉のイントネーションが変です
日本語は世界でも難しい言語の一つに数えられています。この私も東京に上京したての頃、人と会話する時は方言が出ないように注意深く標準語でしゃべっていたつもりでした。しかし、ある時ある人に「君はどこの出身?」と聞かれたのです。「今の会話は完璧に標準語で話したはず」なのに、どこで方言が出たのかこの私にはわかりません。「そのイントネーションだと関西の方?」ドギマギしながら赤面顔になっていく私。「いいえ、北陸です」「ああそう。数字を言うときに感じたから」数字?数字は共通じゃないのか?アパートに帰ると1から10まで何度も一人で口に出して確認してみたのですが、「どこが違うの?」後になって東京で知り合った友人から指摘してもらうまでわかりませんでした。ところで、国民栄誉賞を受賞した野球の松井秀喜さんの背番号は「55」ですね。でも北陸での「55」の言い方は東京の「55」とイントネーションが違うのです。東京では「ごじゅうご」の「じゅう」を上げますが北陸では「ごじゅう」の「ご」が一番強く「じゅう」は下がります。他にも「これって全国共通語じゃないのか?」というイントネーション違いの語彙がたくさんあります。ここでは全部挙げることはできませんが、何より経験してみることです。自分のしゃべる言葉を選びながら人と会話することは非常に疲れることですが、自身の在り方にとって、とても大切なことなので、キャリアを積むとともに、醸成されるべきものだと思います。方言のどこがいいとか悪いとかを問題にしているのではなく、TPOによって語彙を置き換えられる人間になれれば、また違う価値を感じられるからです。最近TVやラジオで完全に間違ったイントネーションを使って話すアナウンサーには閉口します。CMのナレーションも然り。それが狙いなのか、ただの勉強不足なのか、この私には計りかねるのですが、唯一言えるのは「君たちカッコ悪いぜ」メディアに露出するのなら、少しは学べよ。
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