10歳の壁
小学生を子供にもつ親御さんは「10歳の壁」又は「小4の壁」はご存じと思います。この私は2人の子供の親ですが、この言葉を知りません(勉強不足です)でした。最近はつとに議論になっているとか・・・。てな訳で少し自分なりに調べてみました。大きく分けると「2つの相反する壁」問題があるようです。ひとつは直近の問題として掲げられている小4になると学童が終了させられる「学童保育所からの退会」問題。行政が委託している学童保育所では小学3年生までが補助金の対象となり、それ以上は対象外。当然、施設の運営上の都合対応となります。これを問題視(家庭の経済環境や精神的事情等)する反面、この状況の解決策として、4年生からの居場所を習い事や塾に置き換える親もいるのだそうです。この20年間で授業時間が削減され、学習内容も優しくなっているにもかかわらず、勉強についていけなくなる児童が増加、それが特に顕著に表れたのが9歳~10歳。親としては習い事や塾に通わせるのは当然かとも思いますが、これを新「小4の壁」と呼ぶべきでしょうか。この2つの意見はそれぞれ根拠ある正論でしょう。しかし新しい壁の方は、文科省がこの学力低下を受け、ここ数年で教科書を新しいカリキュラムに改訂したところで、急激に子どもの成績が良くなるわけはありません。子供は子供で親の過干渉が原因なのか、冒険心に欠け「ダメ元」に弱くてトライ精神なく、受け売りが得意ときています。どうやら「10歳の壁」「小4の壁」とは、学校教育と親とが互いのエゴを隠すために描いた格好の隠れ蓑なのかも知れません。件の問題の根源は「10歳の子ども」というよりも、この国の「未来に対する不透明」と「格差社会」なのです。「これでいいのだ」ではよくないのだ。
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