株式会社 津幡石油        (tsubata sekiyu)

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The Lyrical Times

多面性を持つ脳

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「ディ・アフター・トゥモロー」(原題The Day After Tomorrow)という映画が2004年に上映されました。この私はDVDで観た後、最近もテレビ放映されていたので何気に観たのですが、冒頭 母親が父親に「子供の数学の成績がFになった」と嘆いている一連のシーンに「うむむ」となりました。映画ではそれを聞いた父親が子供を学校の迎えがてら、車に乗せてその訳を聞くのですが、子供は意外なことを言います。父親は「がっかりした、なぜFになった?」子供は「答案用紙に全部答えだけしか書かなかったから。正解なのに、先生は僕を不合格にしたんだ。」「なぜ?」「途中式を書かなかったから。」「なんで?」「式は頭の中で完成していたからさ、式を書くのは面倒だしね」「答えだけだとカンニングしたみたいに思われたんじゃないのか、パパが先生に話そうか?」「どうせ学校は信用しないよ・・・」この映画に直接関係のない会話なのですが、今の私の中で一番気になる部分でした。映画自体はビジュアルエフェクト大会そのもので、とても地上波でONAIRできません。ストーリーも矛盾に満ちた作品。ただ、その親子の会話は日本の受験構造の根本的課題を如実に表現したようでした。日本の学校教育の中で、特に受験は幼稚園から大学まで正味15年は続きます。入試はとにかく丸暗記、暗記力が勝負を分けるがごときの現実に今まで何の疑問も持っていませんでしたが、いざ、親の立場になった時に違和感を持ったのです。今の私が入試問題の担当者になったら、「WHY」を中心にした問題用紙を用意します。ただの丸暗記問題から、それは何故そうなったのかを(幾つかの仮設も含んで)説明せよという問いにして、理由を書かせます。受験生の考察力を要求して立体的な思考面を追求したい。そこに力点を置いた日本教育にしてほしいものです。実は、ここだけの話、私の子にも数学の式を書いていない答案用紙をみせられました。「先生に話そうか?」返事は同じでした。
 

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