ドサ回り
どさまわりの『どさ』とは佐渡(さど)の倒置語で、江戸時代から言い伝えられている言葉です。今は不適切語として扱われているかもしれませんが「どさまわり」とは芸能人が地方興行をして回るという意味。表舞台で華々しく活躍する一線級の芸能人ではなく、二線級以下の人々の活動を示すことが多いとも。この私が最近気になっている1つに、外国人アーティストの「ライブインジャパン」。以前ならあり得ない大物アーティストが大都市だけでなく、地方都市で開催することが多くみられるようになったことです。北陸地方もご多聞に漏れず大物が来ました。何より驚いたのはKISS。続いてディープパープル、エアロスミス、ホール&オーツと、驚愕、悲哀、切なさを感じる間もなく、6月にボズ・スキャッグスが・・・。私が憂うのは、地方云々がどうのではなく、外タレに対するあり方です。かつての大物アーティストに対し、そのレベルに居続けてほしいと願うのはシニア世代の郷愁かもしれませんが、シンディローパーやアートガーファンクル等は、チケットが捌けているか余計な心配をしていました。私は、世界のミュージックシーンが、一番充実していたのは50年代から80年代だと確信しています。その頃のヒットナンバーを今風にカヴァーしているミュージシャンが目立つ現在、やはり、本家本元が一番いいのは当たり前。アイチューンやユーチューブで試聴すれば、その違いは明白です。事情がそうさせているのは理解したいのですが、彼らが彼らであり続けられるような時代はもうやって来ないのかと思うと憂鬱になります。
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