2019年 首相交代の虚実
第2次安倍政権が26日で発足6年とNHKが報じた。商売柄、原油や株価、為替の動向に人一倍敏感になっている私は2009年から2012年までの民主党政権時代に思いを馳せる。2009年9月、政権交代を果たした民主党はそれからの3年間に鳩山、管、そして野田の3首相を生んだが、どの内閣もポジティブには程遠い素人政権だった。自分なりに紐解いてみるのだが、鳩山氏は就任早々沖縄基地問題をひっくり返し、管氏は東日本大震災の原発処理に失敗、野田氏は「社会保障と税の一体改革」いわゆる消費増税を政策の要にした。ざっと3人の足跡を辿ってみたが、情緒論を置いてみれば悲しいかなどれもがこの国にとってプラスになっていない。2012年の野田政権時の株価などは私の憶えている限り、8,000円台で為替は78円台だった。それから見ると自民党主体の安倍政権になってから株は2.5倍、為替も50%以上円安に振れた。自身もアベノミクスで損失を取り戻せた一人であるが、安倍内閣の3年目あたりまでは順風満帆だったように感じる。しかしここ最近の安倍首相の言動に?のつくことが増えてきたように感じるのは何故か。安倍首相は政権7年目突入に対するインタビューで「一日一日全力を尽くしてきた。日々の積み重ねで6年。日本のあすを切り開いてゆく1年、日本が明るく輝いていく1年にしたい。」と語ったが、来年の日本は果して明るいだろうか。先日も経団連に<賃上げ>(6年連続のリクエストは5%のベア)要求を堂々としたころを見ると、消費増税による景気の落ち込みを意識した発言なのだろうが、その前に天皇陛下の退位と即位のセレモニーによる民業弊害も意識してほしい。年明け早々にも4月末から5月月初における経済対応を明確にしてくれないとサービス小売り産業は立ち行かない。外交の腕は衰えてはいないものの、悲願の憲法改正が遠のいた首相の目は虚ろになった。
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