株式会社　津幡石油        (tsubata sekiyu)

「太陽を盗んだ男」＋カーネル＝沢田研二

1979年、映画「太陽を盗んだ男」はその年の10月に全国100館以上で封切られたが、都市部で大入り、地方で惨敗した結果、興行的には成功をみなかった。冒頭から反天皇的なシーンや、原子爆弾が中学の理科教師に簡単に作られてしまい、それを武器にして国家権力に挑戦するという反体制的な内容が支持を得られなかったとする批評が当時の一般的見解だったが、私から見れば「何て素晴らしい映画なんだろう」である。この映画を今一度劇場公開すれば相当に当たるだろうと思うのは私だけではないだろうが、主演を演じた沢田研二さんが40年後の昨日、70歳の古希コンサートを開演30分前にドタキャンしたと話題になっている。思えば「太陽を盗んだ男」の中でもローリング･ストーンズ日本武道館公演ドタキャン（実はウソ）場面のシーンがあるが、教師役である沢田研二が刑事役の菅原文太とビルの屋上で格闘するシーンは必見で、見る側にゾクゾクするような快感を与える。こんな名作品を地上波で見ることは先ず出来ないが、DVDが発売されているので若い人たちには是非観てほしい。話は大きく逸れたが、ジュリーこと沢田研二さんのコンサートドタキャン騒動は、当初政治的な約束事の毀損によるキャンセルかと報じたメディアもあったほど政治に関心が強いアーチストに変わった。特に憲法九条に関しては条文をもじった「我が窮状」という楽曲を自らが作詞してコンサートで歌っている。今回は会場の入り（7000人）が悪かったことが原因だそうだが、ジュリーが1970年代によくTVで話していた「一等賞を獲りたい」を今だに後押ししているファンたちは実に有難い存在である。https://www.youtube.com/watch?v=EpQdpYKwfB4　「太陽を盗んだ男」公開時の映画予告篇。https://www.youtube.com/watch?v=JQoUwfgf4NU