ヒプノシスが描く唯一の日本人アーチスト
何気なく読んだ週刊誌、ペラペラめくりながら最後のページをガン見です。ヒプノシスの作品を収録した書籍『ヒプノシス全作品集』がすでに刊行されているのを週刊誌で知るなんて、音楽ファン(ジャケ写のファン?)からすれば軽蔑ものかもしれません。「ヒプノシス」は1968年に結成された英国の3人からなるデザイナーグループで、レコード盤のアルバムカバーを手掛ける仕事なのだけど、クリエイティブなその発想は多くのアーチストやファンに支持されました。何といっても彼らの運命を決めたのがピンクフロイドの『原子心母 Atom Heart Mother』の「牛」のジャケ写。音楽以外でファンから話題にされるなんてデザイナー冥利につきる話です。この「牛」のジャケットの成功から、彼らヒプノシスは世界中の音楽アーチストからジャケットオファーされることになるのですが、日本人で唯一ヒプノシスのジャケットデザインを採用したのがユーミンこと松任谷由実さん。1981年11月リリースのアルバム「昨晩お会いしましょう」は、大学時代のど真ん中に聴いていたアルバムで「パールピアス」「ノーサイド」とともに私のユーミンベスト3の中の1枚になりますが、中でも”街角のペシミスト”という楽曲の刹那性は、翌年の名盤「パールピアス」に受け継がれるコンセプト曲と想像します。この「昨晩お会いしましょう」から17年間、17作連続(1981-1997)でオリジナルアルバムをオリコン1位に冠させられたのは、時代がユーミンの描く世界と見事にシンクロしていたからに他ありません。1990〜1993年に仕事上で観た<Love Wars><Dawn Purple><Tears and Reasons>のコンサートチケットは今でも私の机の引き出しの中に眠っています。「街角のペシミスト」
https://www.youtube.com/watch?v=njArsBrEkyg
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