GO TOトラベルが盛大に始まった。東京が解禁された今週末の観光地は想定以上に賑わった。地域共通クーポンの使い方次第でお得感が2倍になることは経済を回すうえで理に適っている。しかしマクロで考えた場合、この施策には国民の可処分所得がより以上に多くならないと先細りする可能性がある。コロナ禍において失業者(休業者も含む)が600万人以上とも言われる日本において、継続した旅行の出来る人がそんなに多くいるとは思えない。俗に「トラベル・アディクト」(旅行中毒者)または「バック・パッカー」(低予算旅行者)などが夏の間に移動制限されていた分、堰を切ったかのように全国の観光地に散らばったが、一周回った後は比較的高所得者層にセグメントされていくのではないかと思う。そこで期待したいのが二度目の定額給付金の支給だ。政府に協力して自粛していた飲食業界はいまだに干上がったままだし、ライブハウスやカラオケ個人事業主は日を追うごとに廃業していく。これでは年末商戦に力など入るわけはない。新政権の支持率が高いうちに前回と同じ金額を国民に給付すれば来年の選挙は確実に勝てる。