サマータイム 終わりの緩い日本にはNG
「東京五輪に向けてサマータイムを導入したらどうか？」五輪組織委員会の会長である森喜朗さんという人は事の良し悪しを熟考せずに無理難題を押し付ける厄介な人である。政府は以前からサマータイムについて慎重な見方を示してきたが、菅義偉官房長官は7日午前の記者会見で「国民の日常生活に影響が生じるものであり、大会まであと2年と限られている」と発言し、慎重な考えを改めて示しているが、日本にサマータイムが合わない理由の一つにその国民性が起因していることを挙げてみたい。私たち日本人は日常的な仕事の開始時間を非常に厳しく設定するきらいがあるが、開始時間に比較して終了時間の設定はおざなりの場合が多い。サービス業でお店を開く開店時間が日によって違うところなどありはしないし、待ち合わせに遅れると相手にブツブツと嫌味を言われ、企業の会議では、開始時間に遅刻しようものなら上司の叱責は覚悟しなければいけない。中には「定刻になりましたので会議を始めます」などと遅刻者を無視する場面に出くわしたことは一度や二度ではない。しかしこの逆はどうだろうか。サービス業においてお店の閉店時間は顧客状況により変わることが多々あり、会議の終了時間が大幅に過ぎても（元から決めてない場合も多い）ダラダラと妙案の出ない会議は続き、待ち合わせに遅れても遊び呆けて終電に間に合わないのは仕方ないと諦めてしまう。始める時間には拘っても終わり時間はいい加減でケジメられない人たちの集団、これが日本人の国民性（特徴）なのだということを知ろう。冒頭の森会長の要請を受けて2時間前倒ししたサマータイムを導入すれば、ほとんどの業界で過剰な残業が増え、睡眠不足が恒常的になり、交通事故と犯罪、そして病気が格段に増えることはマスコミの指摘通りだ。欧州等で成功しているのは国民性と文化の違いによるものだと考えた方がいい。せっかちな国民性の日本人に合うのはサマータイムよりウインタータイムの方がまだ無難ではないか。なお、自民党内の導入賛成派は、2年間限定で夏の時間を2時間繰り上げるサマータイム導入について、秋の臨時国会に議員立法で提出する方針だという。これこそ野党は阻止すべきだ。「サマータイムブルース」
https://www.youtube.com/watch?v=jxo_pKrRhVk
コメント