相撲協会が死守する公益財団法人とは
3ヶ月以上も相撲の話題がTVの中心から外れませんが、俯瞰で見てみると協会が一番恐れているのは2014年に移行した公益財団法人の剥奪にあります。せっかく非課税になったカネが奪われることにヒヤヒヤなのでしょうが、カネを守るためには犯罪をも隠ぺいする協会とはどんな組織なのでしょうか。ここで公益財団法人の枠組みと事業内容を大雑把ですが知っておきましょう。日本相撲協会が公益財団法人として行う事業は「学術・技芸・慈善その他の公益に関する事業」として認められる23の事業に限定されます。今回の横綱暴行事件に端を発した不祥事は、この公益事業に大きく抵触する項目が幾つかあります。中でも7. 児童又は青少年の健全な育成を目的とする事業10. 犯罪の防止又は治安の維持を目的とする事業11. 事故又は災害の防止を目的とする事業。以上、これだけで十分財団法人は剥奪でしょう。さらに協会がどんな手を使っても財団を死守したいのは①「公益目的事業の法人税が非課税」②「利子、配当、給付補てん金、利息、利益、差益及び利益の分配を受ける場合には、所得税は課されない」③「公益財団法人に寄付を行った場合、寄付を行った人は寄付額に応じて控除を受けることができる」これによって相撲協会は大手を振って寄付を集められ、寄付をするタニマチも控除が受けられるというこんなオイシイ話が表に出ないのは非課税の享受を共有している団体組織が多いせいでしょう。池坊保子氏は日本相撲協会評議員会議長の前職は日本漢字能力検定協会理事長(2010年就任)でしたが、これも公益財団法人でした。まさにワタリダコの典型です。(2015年度決算〈2016年3月末〉時点では、公益財団法人の数は792)
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