働き方改革より規制改革が先
世界の賃上げに日本が取り残されていると日経が1面で報じました。年功序列や終身雇用などの慣行にとらわれない賃金のあり方が求められているとし、この5年で日本の労働生産性は9%伸びた一方で、賃金の上昇率は2%にとどまっていると指摘したのですが、今から20年前、賃金に成果給を導入するべく私は1つのグラフを完成させます。52項目からなるそれは、名付けて「月度別粗利チェック表」、営業活動で社員が得た利益を独自の数式で計算し、月度で締めて分配する自己申告を基にしたもので、自らが営業して得た利益と依頼によって得た利益を分類、タイヤ販売や洗車、オイル等から車検や鈑金までのカーメンテナンスで得る金額の一部分(粗利益の3-10%前後)を個人に分配するという方法で(金額を就業時間内1日単位で記録)インセンティブ手当を支給したのです。つまり社員(ポジション別)の給料に個性を加えた訳ですが、1980年代、東京ではこのような成果制度を複数の販売店が実施していました。「やる気が全然違ってくるからね」当時の関係者は、異口同音に成果給を導入した会社に感謝していたのです。日経の記事には「生産性向上の成果を賃金で還元できるかが企業の生き残りを左右する新しいビジネスモデルを競う段階にきている」とありますが、GS業界の一部ではとうの昔から実施していたことです。「短い時間で効率よく働いても、時間で測る従来の賃金体系では働く人に成果を還元できない」この指摘を俯瞰で読み取ると、どうしても行政の執行機関とそこで働く公務員の数の多さが日本の産業全体の成長を阻害している事に行きつくのです。利潤のトリクルダウンが民業に下りてこない理由の一つに法律の規制があることは明白で、司法と行政が一体となった革命的行財政改革を実施しないと「脱時間給制度」(時間ではなく仕事の成果で支払う給料)の賃金整備はかなり難しいでしょう。無理やり改革すると社会構造を破壊します。「日本の平均賃金は他国と比べて低い?!」
https://www.youtube.com/watch?v=xnDWKMSrMbA
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