「サポカーS」の先にあるGSの危機
12日、トヨタ自動車は、軽自動車トールワゴン「ピクシス メガ」を一部改良して、2018年1月8日に発売するとプレス発表しました。今までは車両だけであった衝突回避支援システム「スマートアシストⅢ」を歩行者も対象になるとのニュースに「いよいよ軽自動車と相性のいい地方GSのアドバンテージ(優位性)がなくなるのだな」と思わずにはいられません。政府は、経産省、国交省と民間企業とが連携して事故防止機能を搭載した「セーフティ・サポートカーS(通称:サポカーS)」の普及に取り組んでいますが、今回発売される軽自動車は、高齢運転者に特に推奨する「ワイド」に相当するそうです。「サポカーS」とは自動ブレーキの機能に応じて3つに分類されるのですが、件の「ワイド」は自動ブレーキ(対歩行者)、ペダルの踏み間違い時の加速抑制装置、車線を逸脱した時の警報、自動防眩型前照灯(歩行者を感知して切替る先進的ライト)などを搭載したクルマを対象としています。加えて、駐車時などに左右後方の障害物をブザー音で知らせるリヤ・コーナーセンサーも追加されてしまえば、もう軽自動車どころか高級車以上です。自動車の電動化が、コンパクトカーから高級車を中心に展開されて、日本独自規格の軽自動車に搭載(2006年三菱のi-MiEVが電動化されるも300万近い高額)されるには今少しの時間(課税問題)と更なる開発(燃料電池問題)が必要だと確信していた私は「これで軽は全メーカーが電動化にシフトする」のだと憂いるばかりです。これが現実になれば、地方はおろか全国のGSが危機状態に陥ります。安全運転システムが加速度的に進化していく自動車業界ですが、我々の業界並びにカーメンテナンス業界等は、指を咥えて眺めるだけしかできないのでしょうか。因みに価格が180万以上(高級クラス)するなんてお値段もご立派。スマートアシストⅢ(機能対歩行者)。
https://www.youtube.com/watch?v=VshDAkCI_EQ
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