いつまで重い水を買いにいくのですか?
米玩具販売大手トイザラスは18日、連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を米国(バージニア州)裁判所に申請したことが明らかになりました。アマゾンをはじめとするインターネット通販の台頭に屈した感じですが、トイザラスは1948年、乳幼児用家具販売店として創業、ベビーブームの波に乗って事業を拡大し、最盛期の80年代には「街のおもちゃ屋」を次々と廃業に追い込んだモンスターでしたが、今度はトイザラス自身が消費者のネット志向に策を講じられなかったようです。しかし、このような倒産劇は何も玩具屋だけの話ではありません。今、スーパーやデパートに出向いて買い物をするという従来の消費行動が徐々に見直されている事をほとんどの人が理解していません。「その消費に待った」なんてCMしたいくらいナンセンスなお金の使い方をいつまで続けるのでしょうか。EC(電子商取引)は、今や日常必需品はおろか、生鮮食品までが送料無料(条件有り)で玄関に届くのです。反論する人の中に「ネットは触ったり匂ったり出来ないでしょ」とか「いや、デパートは目の保養に行くんだ」等と十人十色な意見が当然の如く出ますが「想像する」という人間に与えられた特権を放棄したかのように聞こえるのは私だけでしょうか。「序で買い」という悪魔の支出と大事な時間を失う事を考えると、このナンセンスな無駄をセンスある日常にするために「働き方改革」が提唱されたのだとすれば納得もいきます。2016年9月、政府が「働き方改革」の取り組みを発表しました。この「働き方改革」の目玉になる3つの課題「長時間労働の解消」「格差是正」「高齢者の就労」は果して確実に実施できるのでしょうか。注目されるのは改革の中心になる「同一労働同一賃金」ですが、2015年から人事制度を見直しているトヨタ自動車は「年功給から能力給の変更」つまり若手以降は能力の発揮に応じて給与に差がつく成果給の賃金(裁量労働制)を採用し始めました。一方、このような裁量労働制(ホワイトカラー・エグゼンプション)が非正規にまで浸透することに懸念を抱いた連合は猛反対します。残業時間を失くすのは賛成だけど、成果給は困るとした旧石器時代的な連合の姿勢が変わらないようだと、私の心配するナンセンスな日常が続きます。「序で買い」をしない代わりに、その時間と金を私自身が納得する方向に向けた生活から10年以上が経ちました。アマゾン「1時間配送」効率物流の裏側を見た。
https://www.youtube.com/watch?v=v61DnDS2AsU
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