弁護士同士が嘘をつく
法務省は12日、今年の司法試験に1543人が合格したと発表しましたが、このご時世にこれだけの弁護士の数が必要なのでしょうか。元々、日本の法曹人口は昭和39年に500人足らずでした。平成に年号が変わっても合格者は500人規模で推移していましたが、1999年小渕内閣の時に司法制度改革が叫ばれて審議会で検討された結果、2002年に法曹人口の拡大を目指した「2010年ごろに年間3千人」とする計画が閣議決定されたのです。その骨子はこうです。「今後、国民生活は多様化して人権、環境、国際犯罪、知的財産権、医療過誤、労働関係の専門的知見を要する法的紛争の増加が予想される」でした。国民が最低限必要とする弁護士の確保が「本質的な課題」と結論付けた(世界から見る弁護士数:日本は7000人に1人、米国は300人に1人の割合)のです。しかし、それから15年以上経過した現在、政府と審議会が課題とした法的紛争と弁護士数が比例しているとは思えません。文科省と法曹界が新しい「天下り先」を構築するための欺瞞だったのでしょうか。政府はその「本質的な課題」に需要が追いつかず、弁護士の供給過多が指摘され始めた2015年には1500人以上に下方修正、全国に70校以上もある法科大学院の統廃合を促すため、15年度からは定員充足率や司法試験の合格率などで補助金に差をつける仕組みを導入しました。政府が予見した人権問題や医療過誤、国際犯罪等の法的紛争の数は、法律を厳粛に受け止める国民性が災いしたのか、又は弁護士の敷居が高いのか、整合に至りません。崇高であるべき弁護士という職業ですが、国会議員(前検事)と現役弁護士の不倫を見る限り、国際化を言う前に、まず社会通念を司法試験に加えるべきでしょう。倉持麟太郎弁護士、饒舌に民進党語る。
https://www.youtube.com/watch?v=O87vq0jfifg
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