大相撲にまとわりつく邪悪な風
大相撲の横綱 稀勢の里が、名古屋場所を6日目の14日から休場することが発表されました。左上腕付近の負傷に加え、5日目に左足首も痛めたためとする報道に「負傷がまだ完治していないことを十分認識しているはずの周囲が沈黙した怠慢」だと断言できるでしょう。ファンの期待が大きすぎることもありますが、マスコミ全体の「あざとすぎる」過熱報道が最大の原因で、19年ぶりの日本出身横綱誕生を、我先にカネに結び付けようとした結果「休場は許さない」とする傲慢な雰囲気が常態化したのです。このままでは使命感の強い横綱でも心身ともに持たなくなり、短命に終わるのではないかと心配です。国技といえる大相撲界ですが、時代の目まぐるしい変化にアジャストしていかないと後が続きません。一方、大相撲に共通した世界観で構築されているといえば、歌舞伎の世界もまた同じでしょう。こちらも江戸時代からの慣習文化に縛られ過ぎて、派手な役者ほど自らの歌舞伎生命に終止符を打つ傾向があるようです。最近はとくに災難続きで言葉もないのですが「親の死に目にも会えない」とする風習が21世紀にそぐわないのは明らかです。日本の伝統文化をしっかり継承するためにはビジネスライクという「邪悪な風」に振り回されないような堂々とした相撲道、歌舞伎道であってほしいのですが「背に腹は代えれない」協会の事情も拍車をかける要因の一つです。日本人の意識を改革するのは今がその時で、歪んでいるのは何も行政だけではないようです。横綱 稀勢の里、2場所連続休場。
https://www.youtube.com/watch?v=mtrJERXYVuI
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