進退伺いというジョーカー
進退伺いとは、業務上、重大な事故や過失を起こしてしまった場合、辞職して責任をとるべきかどうかを、社長や上司の判断に委ねるために提出する書類です。これは一般社会における通念ですが、政治の世界はどうやら違うようです。29日自民党衆議院議員の若狭勝議員が東京都連に突きつけた「進退伺い」の意味はどういうものなのでしょうか。表向きには一連の加計学園問題に対する自民党への不信感が理由なのだそうですが、夏の都議選への布石を打ったかのようで唐突さは否めません。自民党に続いて都民ファーストの会が2番手に甘んじている選挙調査の発表に業を煮やした小池都知事の焦りが垣間見えます。最近お疲れの表情で会見する都知事の心は「使えるカードは何でも使え」でしょうが、切り出すカードはブーメランカードになりかねない危険なものになっています。進退伺いという手は、小池都知事が昨年夏の知事選挙で自民党東京都連を氷漬けにした言わば印籠の様なモノ。大きく都民の心を揺さぶった「小池印籠」を今また若狭氏が党に振りかざしたところで、都民の思いは複雑。本来の意味から逸脱したこの進退伺いですが、小池都知事の時には大義名分になった「進退伺い」も使う人によっては逆効果になることを学ばなくてはいけません。「都民ファーストの会」応援という大義と引き換えに、自分の地位や立場を他人に委ねるという賭けは、逆に「自覚のなさ」を東京都連と世間から糾弾され、小池都知事の煽動作戦にヒビ割れを起こしかねません。若狭氏離党。
https://www.youtube.com/watch?v=XiOz93YJcOI
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