音楽は人生のDNA
ついに提訴となりました。10年を費やした交渉の甲斐もなく、双方ともに致し方ない判断なのでしょうか。純粋に音楽を楽しもうとしている大衆、特に子供たちの気持ちを察すると切なくなる無情話です。この私にとっての音楽は、節目節目に落ち込んだ心を慰め、時には勇気を与え、そして叱咤激励してくれる人生の恩師といえるものです。日本では学校の教師を恩師とした風潮がありますが、私には小学校から大学までを通して恩師と呼べる教師はいないどころか、逆に彼等から反感を買われる学生生活を送っていました。その私が苦境に立たされる度に傍にいてくれたのが音楽だったのです。大きな包容力で私を守ってくれた恩師の身体を引き裂く著作権侵害問題は深刻です。報道をみる限り、JASRACの主張は十分に理に叶っており、異議を唱えている音楽教室業界の8割が「訴訟」とした態度は、心情を理解しても立場は苦しいものに。音楽教室での「演奏権」は教室側の「聞かせることが目的ではない」に対し、JASRAC側はダンス教室での判例を基に「公衆の前での演奏」に該当するとした見解は、互いに落としどころを見失った様です。一般には分かりにくい音楽著作権ですが、作詞家作曲家が創作した楽曲を個人や団体が営利目的で使用する際に、それを本人の代理となって料金を徴収管理するのが社団法人「日本音楽著作権協会」(通称:JASRAC)で、監督官庁は文化庁になります。この7月に徴収方法を定めた「規定案」を提出、2018年からの徴収が決定していますが、その額は教室側の受講料の2.5%。業界側の痛手は金額だけではなく情操教育にまで及びそうで、音楽を身近に感じるにはお金を支払わなければいけないなんて、やっぱり切ない話です。音楽教室から著作権料徴収。
https://www.youtube.com/watch?v=6DVGwATjehU
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