土曜の夜にカレーライスが似合う寅さん
この4月からまたまたBSジャパンで「男はつらいよ」がONAIRされ始めました。2013年と2015年に1年間をかけて同局が「土曜は寅さん!」枠で全作品を放送したのに続いて、この4月から3度目の放送が実現したのです。寅さんが毎週土曜に会いに来てくれることに我が家の空気は一変したのですが、あの石原慎太郎元東京都知事も、毎週欠かさず視聴していたという国民的映画は、シリーズ48作目で終了します。原因は何より主役の渥美清さんが他界したからでした。渥美さん以外で寅さんを演じられる人のいないことは、日本人なら誰でも理解するところですが、それほど主人公の役柄と生き様がリンクしていたとする渥美さんも、後にテレビインタビューで自らが招いた呪縛との闘いに翻弄されていたことを吐露しました。「子供たちにスーパーマン飛べ飛べって言われても、スーパーマン飛べないもんね。針金で吊ってんだから」夢を壊さないために寅さんを演じ続けた渥美さんの本音が出た瞬間でした。人を幸せにするため、自分の幸せを犠牲にしてしまう役者稼業の神髄が「男はつらいよ」の中に溢れ出るほど詰まっているのです。今、その映画「男はつらいよ」の舞台であった葛飾柴又の商店街が、かつての賑わいを取り戻しつつあるのだそうです。日本の古き良き時代の「義理と人情」が明日の世界共通文化にならないものでしょうか。序での話で何ですが、我が家の定番である土曜日夜のカレーライスは、寅さんが帰ってきたことで幸せ感が倍増中。「男はつらいよ」寅さんの口上。
https://www.youtube.com/watch?v=xCmdYuSg-JU
コメント