天下りするタイプ
文部科学省の元局長が組織的斡旋で再就職したとされる問題で、政府の再就職等監視委員会は20日に調査報告を公表しました。同省人事課の組織的な天下り斡旋行為があったと認定した内容は、国家公務員法に違反したのは10件で、他にも違反が疑われる行為が28件あり、合わせて38件にのぼるそうです。20日からは国会が始まるのですが、最重要なのは2017年度の予算編成で、政府は天下りについての論議などをしている暇などないのでしょうが、野党はここぞとばかりにこの問題を引っぱり、軸の無い場当たり的な民進党の代表に貴重な税金と時間を奪われます。しかしなぜこの時期に天下りが世間に報道されたのでしょうか。絶妙のタイミングはスクープ元の演出でしょうけれど、この種の漏えいはこれからも続くのです。天下り阻止の手本になるべき文科省での法律違反は、他の各省庁でも暴露されていくのでしょうが、本丸はさらに根深い47都道府県の地方自治体における斡旋行為の炙り出しにあるのです。それは規模を含めると国家公務員とは比較にならない件数で、守秘義務を都合のいい解釈で進める大義なき恣意的行為は、補助金や助成金の類が天下り先の大手企業や特殊法人等に流れる仕組みを潰さない限り、延々と引き継がれます。2017年、この天下りが頻繁に暴露されると確信を持つのは、世界がSNSの時代になり、内部告発者がリークしやすくなったことと、社会の目が一層厳しくなっていることで、それはナショナリズムの台頭とリンクしそうです。告発されてもいいように身辺整理を完璧にしておかないと、地位も名誉もカネさえも藻屑と消える公務員が増えることでしょう。
https://www.youtube.com/watch?v=ML0HBEwsJew
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