角栄 ジョブズ 寅次郎
NHK BSプレミアムで「アナザーストーリーズ 運命の分岐点」という番組があります。11日は「天才たち 誕生の裏側SP」というタイトルで3人のアナザー(本編とは別の部分を描いた話)をフォーカスした特集でした。1人目の天才は、昭和政治を語るには外せない田中角栄元首相。政治家へ転身するきっかけとなった戦時中の知られざるエピソードが胸をザワつかせます。2人目はコンピュータで世界を変えたスティーブ・ジョブズ。母校で「点と点をつなげる」と演説した意味が関係者の証言により明確になります。3人目の天才は俳優 渥美清。映画「男はつらいよ」誕生のはるか前、結核に冒された下町コメディアンの復活は、テキ屋の口上が支えだったのです。それぞれを興味深く見た私はこの3人の共通点を探しますが、唯一は20代で全員が発していたギラギラ感でした。業界も性格も夢も3人ともに違うのですが、20代の頃の仕事に対する生き様が、群を抜いて関係者や周囲の人間たちに羨望されていたことでした。リーダーシップを含めた才能は、誰が見ても分かりますし、その有り余るオーラに凡人はただ遠くから眺めるだけなのですが、3人の成功はそういう星の下に生まれた人、限られた人だけが到達できた「天界の聖なる異次元」話で、前世の魂が浄化されて新しい人生を歩むという「輪廻転生」が送り込んだ選民を感じるのでした。
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