97兆円の怪
来年度の国家予算が97兆になるとの報道に「うむむ」となるのは私だけではないはずです。国家の収入である税収が約57兆しかない中で、足りない残りの40兆余りは国債で充てがうというのです。国債は国家の借金ですが、小泉内閣で国債を30兆に抑えるとした公約や、同じく国債を30兆以内にすることがEU加盟国の条件とする話を聞いたことがある私にとって、40兆の国債発行は仰天もの。EUの基準では加盟国のGDP赤字枠も3%以内としているのだといいます。2015年ギリシャが危機に瀕し、イタリアもまた危機が叫ばれていましたが、この両国の年金受給年齢はそれぞれ58歳と55歳、日本の65歳とは比較になりません。危機に陥った理由の一つに公務員の数が多すぎるとの指摘がありましたが、このような例が身近にあるのに日本の公務員制度改革が進まないのはどういうことでしょうか。400万人はいると言われる公務員ですが、その人件費の内訳は国家公務員約6兆円、地方公務員約21兆円、行政機関(自衛官他)約6兆円、公務部門の人件費も入れると40兆とも50兆ともいわれるのです。公務員そのものを削減するというより、制度設計を再構築してAI等を適材適所に利用した施策を実行し、詳細な分類分けが出来れば最小限に留められるはずです。97兆円の半分近くを占める社会保障費も深堀りしていけば、医療費などは病院ビジネスに行きつくトリビアの世界です。これも規制を緩和すれば、海の向こうからリチャード内科やスミス眼科が上陸してきて、最先端の医療を安く提供するでしょう。それは結果的に国内のヤブ医者や、カネ目的のクソ病院を廃業に追い込める絶好のチャンスになるのです。経営目線から考えると2017年は97兆円の国家予算より、1000兆を超える赤字国債問題が最大のテーマになると予測するのですが、私が日本株式会社の社長なら借りたことを忘れます。(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=k9nhe9elTOo
コメント