株式会社　津幡石油        (tsubata sekiyu)

TVで名を売る男女

昔、といっても私が高校生当時ですが、メディアに登場する方法が限られていた故でしょうか、誰がみても、特別な存在でなければTVにもラジオにも出演できませんでした。平たく言えば「選ばれた才能」その才能もそんじょそこらの能力では鼻にもかけられませんでした。だからでしょうか、TV創生期から70～80年代のTVスターたちは未だにキラキラ感を逸していません。プライド（昔は根性といいました）が半端ではないのと、使命感と責任感の強さが年齢を重ねた今でも、その存在感にオーラがあるのです。プロを育てる側の計り知れない努力もあって、日本のショービジネス界は隆盛を極めましたが、それもバブルが弾けた90年代以降から様子が一変します。誰が言い出したか分かりませんが、ルールというか、通念というべきでしょうか、これを無視するような言動や行動がカッコいいとする社会風潮が幅を利かせていくのです。ある程度は容認していた世間の人々も、IT社会の台頭とほぼ時を同じにして、非社会的事件が連続することで眉を潜めはじめます。確かにITは社会活動を超速の世界に導き、利便性は高まったのですが、ツールを利用する人間の文化的社会規範を育くませるまでには至りませんでした。そのツケを支払わされているような昨今の顛末（ゲス話）を見聞するに、私たち世代の責任は大きいのでしょう。しかし、メディアコードのハードルが余りにも低いせいでしょうか、話題さえあればスキル不足であっても簡単にTV出演させてしまい、用が済めば棄ててしまうマスコミ側の責任も自覚しなければいけません。最近でも、文学賞の一つである「山本周五郎賞」に雑誌モデルの女性執筆本が候補に挙がっている記事を読むに至っては、インビジブル（invisible：不可視）な感覚で一杯になってしまうのです。NTV「スター誕生」。https://www.youtube.com/watch?v=iqtKP1jrbuI
https://www.youtube.com/watch?v=L5Dg5Pcizyw