みんなとイラン
世界の懸念していたことが年初に噴出しました。それも中東サウジとイランの断交に「よりによってそれかい」。あまりのシナリオめく事態に口もあんぐりです。しかし、お互い損な展開にするわけはありません。過去においては不安を煽られた世界も今では動じないでしょう。明らかに原油に好都合を目論んだ両国の思惑もスペキュレーターによって逆振れしました。OPECに参加している諸国の手練手管も彼ら投機家には通用しません。「宗教上の内輪もめ」みたいに見えるだけで都合のいい国とそうでない国に別れるだけです。「中東分裂」の見出しは昔なら深刻な騒ぎになるのですが、地球規模の俯瞰でみれば些細な演出で終わるのです。同じ俯瞰で考えるのであれば、マイケルピルズベリー著「China 2049」の方に関心がいきます。1949年の中華人民共和国の発足から100年にかける「覇権主義」のストーリーは真実味を抱かせます。昨年BSのプライムニュースに出演していたピルズベリーは、日本人に向かって「中国の教科書を読みなさい」と再三主張されていました。2代前の主席であった江沢民の日本に対する施策が印象に残っていた私には「すり込む」ことの重要性を再確認するに十分でした。何にも増して日本が脅威するのは近くて遠い国なのです。
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