タイムリーヒットは打てるのか
今夜の「プレミア12」準決勝進出の侍ジャパンは宿命の相手に勝てるでしょうか。地の利が生きる分、アドバンテージがあるようですが、野球もまた原理のスポーツなのですから、最後は緻密さに勝るチームに女神がほほ笑むのでしょう。ところで世界の原理と言えば「原油」であることは半ば常識ですが、来年の予想もさることながら現在も着実に大きく変動しています。しかも世界の動揺を反映しているかのような動きです。資源の乏しい日本にとってはナイスな反面、反作用を起こす部分に係る負担も容易ではありません。国内の石油元売り各社の再編スピードも尋常ではなくなりました。まさに危機的状況に入ったかのような叫ばれ方で報道されていますが、出口に相当する私たちは裏を見ているだけにシラケるばかり。業界は90年代に石油業法や消防法が改正されたのをきっかけに、都度ルールを恣意的に変更しながら強固なるアドバンテージを得てきました。しかし昨年の2014年11月に大きな衝撃が業界を襲います。同月に行われたOPEC総会での減産見送りで、地政学的リスクに伴って原油価格は大きく急落、今まで常識(当然)であったことが功を奏さなくなり、安穏としていられなくなりました。このまま現在の世界環境が逆行していった場合、その備えが出来ないまでに偏った過大な組織は、面舵(右)取舵(左)どちらに舵を切るにも、舵は35度までしか切れません。過当競争体質から抜け出せないまま、ハードランディングするのでしょう。今後も原油価格は、ISによるテロ・中東・北アフリカ・米国などの地政学的リスクに加え、需給・気候・景気・経済・金融・為替など、様々な変動要因が複雑に絡み合い、時々刻々と変動していきます。要は、当たり前の事をしっかり出来ないと野球も原油も相手に勝てないということです。
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