夢は叶えるものか?
この私も少年時代は大きな夢を描いていました。それに向かって努力しながら夢を育んでいたのですが、大人になるにつれ、多様な大小の障害とハードルの高さに心が屈折していきます。輝いていた夢の形が変わっていくのが許せなくなったのでしょう。ある時、私の夢は姿を消します。狼狽しながらも戸惑う日々の中で知ったのは、夢が生きていくためにどんなに必要で大切なものなのかということでした。夢は人間が生きるために絶対に必要なエレメンツ。これを失わせることは、生きるに値しないと、その後の私は失った夢の破片を探すために、壊れた心を紡いでいきます。幸運だったのでしょうか、心を紡ぐ日々を送っていたお蔭かどうか、マスコミ業界から声がかかります。その後のことは以前に書いたのでここでは省きますが、今思うに「夢は叶えるもの」とか「つかむもの」という言葉に惑わされるのではなく、夢の形が変わったとしてもそれに向きあい、努力しながら生きていくことに価値があり、自我を育むことによって人生の陰陽を昇華に結びつける、それが「夢」の本質なのです。「夢は見るものではなく叶えるもの」近年、よくTVやCMのキャッチコピーになっていますが、不用意に使うべきではありません。人間の人生は色々であり、長いようで短いもの。人生の曲折を日々受けながらも、謙虚に心を紡げられれば「夢」は生き続けるのです。そんな人生になればいいですね。※「昇華」の意味:絵を全く描けなかった私はPCのソフトによってパースを描く建築家と同等以上な作品を創れました。これを昇華したといいます。
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