金沢に観光客が宿泊しなくなる日
プロ野球の日本シリーズはソフトバンク球団の圧勝に終わりました。チラ見しかしなかった私ですが、衝撃を受けたのは、1軍と2軍の違いすら感じた試合展開でした。選手の質が違うのです。1敗したのも「4連勝は悪いから1勝をプレゼントするよ」的な印象さえ持ちました。この差は当分埋められないかもしれません。長い間プロ野球を見てきましたが、このようなシリーズの印象を受けたのは初めて。人気球団に長くおぶさった結果なのでしょうか、どうやらセ・リーグは大切な何かを失ったようです。失ったのは何も野球だけに限りません。本日の日経地方版記事に驚きです。石川県知事が定例会見で「ホテル事業者は節度を」と促したのです。新幹線効果の恩恵が高じて、ホテルの宿泊料金が2倍以上に吊り上げっていることを指摘、同時に「金沢に二度と来ない」とならないよう改善の注文を付け、自らも「誘致しすぎた結果か」とする自虐的なコメントを読んだ私は完全に「うむむ」状態。知事にこんなことを語らせる金沢市とは何なのでしょうか。調子に乗っている話は続々とでてきます。駅前の商業施設の最上階にあるレストラン街では食べ放題、飲み放題のメニューがなくなったそうです。店員に理由を尋ねると「そんなメニューを出さなくても集客できるようになったから・・・」客の足許をみた耳を疑う話です。「損して得とれ」との格言を知らないのでしょうか。どちらにしても大量の集客に「おもてなし」もどこかへすっ飛ばすほどのゴールドラッシュなのです。延伸工事が福井にまで及ぶのは時間の問題なのに、「カネ・カネ・カネ」に酔ってしまった業界はたぶん聞く耳を持たないでしょう。関東圏は底の浅い商売をいち早く見抜くのですから、今一度原点に戻らないと失うものは計り知れません。それとホテル側も全国で今何が起きているのかを心配するべきです。
コメント