ポケベルが鳴らなくて
1990年代に若者を中心に一世を風靡したポケットベル(ポケベル)のサービスが姿を消すらしい。スマホの時代にあってとりたてて不便なことはないが、ポケベルが発売された時は社会人から学生にまで幅広く浸透した大ヒットアイテムだった。1968年の登場から50年、丁度半世紀でなくなる記事に「そんな前からあったのか」と驚くが、NTTが東京都内でスタートさせた当時は利用者が限られていたという。爆発的に人気が出たのは1985年の通信の自由化からで、電話とポケベル間のネットワークが実現した事で火がついた。その主役は女子高生を中心にした学生たちで、彼等は数字で会話をやり取りするようになり、それは高度で複雑さを競うまでに進化していった。しかし1995年に登場した「PHS」(通称ピッチ)がポケベルを凌駕する。敏感な女子高生たちは複雑な数字を多用した会話から、廉価で手軽に通話できる上にメールも出来る「PHS」にシフトするのは自明だった。その後は携帯電話に移行して現在のスマートフォンに行きつくのだが、1980年代の固定電話以外で通信と言えば何を置いてもポケベルで、主流は四角いタイプのものだったが、この私の持っていたのはペンシル型のポケベルで他人と違う優越感に浸っていた。国内で唯一サービスを継続していた(まだあったことに驚く)東京テレメッセージ(東京・港)が2019年9月末にサービスを終了することから国内全てのポケベル音が消える。1987年「NTT ポケベル」 当時のコマーシャル 。
https://www.youtube.com/watch?v=lTIqSA8V1PE
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