株式会社　津幡石油        (tsubata sekiyu)

厄介な世代からの請求書

日本弁護士連合会によると「自己破産」が最も多い世代は40代（27.02％）と、50代（21.05％）が１.2フィニッシュで断トツなのだそうです。その約半分を40～50代が占めている理由でもっとも多いのが「生活苦・低所得」（60.24％）なのだとする指摘に砂を噛む思いは否めません。この世代に入る私は言うに及ばずですが、何かと資金の入り用が生じる年代である事は間違いないところです。トラウマという言葉がありますが、私たちは80代世代を親に持つ平和ボケをタイトルバックにして生きてきた世代で、少し上の60～70代は高度成長期の「年功序列」「終身雇用」真っ只中を駆け抜けたベタベタな昭和人間です。そんなに自己努力しなくても会社がドンドン成長する「右肩上がりの絶対」を信じ込んだ厄介な世代が負ったバブルのトラウマは、その後を引き継ぐ40～50代に重くのしかかってきました。「自己破産」の悲劇は日本が欧米並みの社会制度改革に着手しなかったことが大きな原因で、高度成長社会を支えていたものは人口の肥大と日本人の勤勉さに依るところが大きかったことを証明するかのごとく、バブルが弾けた1992年辺りから人口（出生率）の鈍化とともに経済の収縮は加速度的に進行していきます。2000年代に入るとITが日常を席巻し、厄介な世代が主張する仕事の常識は、SNSが発するハラスメントの大号令によって息の根を止められ、続く私たちの世代もバッシングされる状況の中で明らかになった「自己破産」という現実は、厄介な世代から平和ボケ世代に届けられた負の請求書なのでしょう。年金支給が65歳から70歳にならんとする社会保障制度の変更は「健康で働き続けることができるか」を私たちの世代に突きつけます。

「あさイチ」にユーミン登場

朝の支度をしながらNHKの「あさイチ」に出演しているユーミンこと松任谷由実（64）さんの話を聞いているうちに、思わず手が止まった場面はファーストアルバム「ひこうき雲」のエピソードでした。ユーミンが一番苦労した楽曲が「雨の街を」だとは意外な話です。「ひこうき雲」を初めて聴いたのは高校1年の頃だったと思うのだけど、全ての曲に衝撃を受けた私が唯一不思議な空間に誘われた曲「雨の街を」のレコーディング完成までの話は垂涎です。「『雨の街を』の歌い方をディレクターにダメ出しされて苦労しました」司会の有働アナに笑いながら語る表情は、自分の子どもの事を話す母親のようでこっちも自然に笑みがでます。ユーミンのデビュー45周年記念ベストアルバムは、自分で選んで決めた過去の楽曲45曲を3枚のCDにして4月11日に発売されます。題して「ユーミンからの恋のうた」は、前回のファンが決めた40周年記念ベストアルバム『日本の恋と、ユーミンと。』と趣を異にした、誰もが納得のいく、これこそベストの中のベストでしょう。初回盤特典映像 https://www.youtube.com/watch?v=jIUK_PXTw1o　1stアルバム＜ひこうき雲＞から　「雨の街を」https://www.youtube.com/watch?v=X1TrMI2P-HQ
ユーミンのレコーディング風景＆苗場ライブ　https://www.youtube.com/watch?v=KheLd1BY6M8

菅田将暉の「PLAY」は80年代のフィードバック

俳優 菅田将暉のデビューアルバム「PLAY」が3月21日にリリースされました。全12曲から構成されたトラックリストは、シンプル･イズ･ベストな仕上がりで日本のティーン･エィジャーに話題を呼びそうですが、楽曲提供しているアーチストたちを私はあまり知りません。「なんだ、それじゃ浦島太郎だぞ？」なんてせせら笑われそうなので、彼らの楽曲をユーチューブで聴いてみることに。先ず、石崎ひゅーいというシンガーソングライターの楽曲グラフィを聴いたのですが、サウンドはまるで80年代にタイムスリップしたような感覚に陥ります。菅田将暉に書いたシングル曲の「さよならエレジー」は彼の才能が菅田将暉を等身大に映していて小気味がいいことは自明でしょう。菅田の歌唱力とギターパフォーマンスのレベル高さを証明するMVは、カナダ出身のブライアン･アダムスを彷彿とさせるほどにカッコいいのでした。石崎ひゅーいだけではなく「黒猫チェルシー」の渡辺大知「amazarashi」の秋田ひろむ「忘れらんねぇよ」の柴田隆浩たちが書いた「PLAY」のエッセンスは、正に80年代のミュージック･シーンがフィードバックしたようです。菅田将暉「さよならエレジー」https://www.youtube.com/watch?v=XSkpuDseenY
石崎ひゅーいベストアルバム「Huwie Best」https://www.youtube.com/watch?v=52KDgbLwNT0　

キース・リチャーズ健在

15日、キース・リチャーズ、メイヴィス・ステイプルズ、スティーリー・ダンのドナルド・フェイゲン等、多数のスターがLOVE ROCKS NYCで演奏しました。チャリティー・コンサートの模様です。https://youtu.be/gGRVrLA_Cgc

テニスと相撲　指導者の差

女子テニスの大坂なおみ選手 (20歳) がBNPパリバ・オープンで優勝したのは本人の努力の賜物ですが、昨年末に加入した新コーチの存在が大きかったようです。身体能力が抜群に秀でている選手に的確で的を射たアドバイスが出来るコーチの典型的な成功例と言っていいでしょう。技術からメンタルまでを教えられるバインコーチとの出会いは伸び盛りの大坂選手にとってはうってつけの人でした。駆け出しのアスリートに足りないのは、プレー中にエキサイトした精神を自制させられないことにあるのですが、バインコーチの教えるアドバイスが彼女をリラックスさせたことで初優勝を手中に収めたのです。まだ20歳の大坂選手ですが、この後バインコーチのもとで4大大会のいずれかを制覇しようものなら、低迷している日本テニス界の人気は再燃するでしょう。一方同じ20歳の大相撲力士である新十両の貴公俊が取組後に付け人を殴ったことが公になり今日から休場しました。貴乃花部屋出身で各界初の双子力士としてマスコミから紹介されたばかりでしたが、やってはいけない暴力は一連の日馬富士暴行事件で被害に遭っていた部屋からの失態になす術がありません。テニスと相撲の違いこそあれ、アスリートの大事な部分の一つであるメンタルの育て方を誤ると天国から地獄を見ます。アスリートの将来は、指導者を選択できる仕組みが確立できるかにかかります。大相撲 貴公俊慌てて入場。https://www.youtube.com/watch?v=Gw4_IjFZ3U4

「北の桜守」は果して映画なのか

2000年代に入ってから劇場で鑑賞した映画は数えるほどしかない私ですが、先週末に観たものは果して映画であったのでしょうか。こんな書きだしはあまりにも酷いと思われた方すべてに「ではその映画を観に行って下さい」とお伝えしたい。『北の桜守』は吉永小百合さん主演の映画で、戦中戦後に一人の女性が北海道の大地を背景にして生き抜いた人間ドラマですが『北の零年』『北のカナリアたち』に次ぐ“北の三部作”の集大成となる滝田洋二郎監督作品であり、映画女優 吉永小百合120本目の映画だそうです。しかしながら冒頭のシーンからすでに不自然さが漂うのは、夫役を演じる53歳の阿部寛さんと73歳の妻役の吉永さんの年齢差だけではありません。予備知識を持たないで観に行った理由の一つに2人の周囲をサポートする共演者のほとんどが主演を張れる役者ばかりの豪華キャストだったこともジーザスに拍車をかけたのです。途中でストーリーの説明が舞台劇？で補足されるのですが、あまりの唐突さに仰天、それが節目節目に挿入されるものですから、興ざめてしまい感情移入が全く出来ないのです。吉永小百合さんを極端に意識し過ぎた演出のせいか、息子役の堺雅人さんが空回りしているように見えますし、何より取ってつけたような脚本は正直ナンセンスです。美術セットのチープさも含めて万事がサユリストのファンクラブが作った作品と言われても仕方ないでしょう。日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を計4度受賞(歴代1位)しているにも関わらず、サユリストたちから崇められた演技をずっと続けるのなら、もう吉永さんの為の映画製作は彼女を含めて終止符を打つべき時じゃないだろうか。金太郎飴の女優と揶揄される吉永さんがデビューからほとんど進化しない現実は辛いものがあります。いっそのこと、豊臣秀吉の側室「茶々」役を大河ドラマで挑戦してくれないかなぁ。https://www.youtube.com/watch?v=u2xhRa0j5Ww

志望校の対策は親のモチベーション次第

昨日の暑さから一転して5℃しかない気温に身体がおかしくならない方がおかしい。温度差が15℃以上も生じたことを冷静に考えれば一体どうなっているのかこの地球と言いたくもなります。さて、桜と花粉の始まるこの3月は、歓送迎会が頻繁に行われる月ですが、受験生にとっても志望校の合否が発表される悲喜こもごもの月でもあります。先週、取引先の営業マンの子息が無事国立大学に合格されたとの報告は、私自身にとって気を引き締めるには格好の吉報になりました。いよいよ4月からは二男が受験生となって高校3年生を迎えるのだけど、その喜びが私たちへの呼び水になるような展開に持ち込めるのでしょうか。受験は日々の積み重ねの長期戦、家族で戦わなけれければアドバンテージの領域へ進めません。

スマホに支配される人生の先

この私の持っているスマホはiPhoneとタブレットのiPad。仕事ではPC3台をその仕事内容によって使い分けているのですが、このいずれか1台でも故障すると、たちどころに仕事がストップする危機を感じながら日々キーボードを打っている訳です。最近ではiPhoneとiPadを使わないと追いつかない程に仕事が立て込んできたワーカホリックはもう卒業したいゾ、と思う今日この頃、iPhoneのアプリを入れ過ぎているせいでしょうか、その都度スマホから着信音やジングル音、呼出し音、通知音が所構わず響きます。会議などでうっかりマナーモードを忘れていると大恥をかくことに。毎朝出かける際は忘れないように目立つ場所に置いておくのですが、一度忘れてきた時などは速攻で家に戻るほど囚われているのは何故でしょうか。私が大学生の頃の待ち合わせ場所といえば、渋谷のハチ公前が定番でした。そのほとんどが私の遅刻だったことをここで暴露するのですが、たまに待ちぼうけを食った時はタバコを吸う位しか時間を潰す手立てがありませんでした。今、世界の人の手の中にはスマホという極小のコンピュータがあり、それが生活を一変させ、さらには人生までも左右する、考え方によっては「核」に等しい悪魔の道具であることを冷静に見つめてみたいのです。ゲームをしている子供の姿を見る度に「その集中力を勉強に活かせばもっといい人生になるのに」と思うのは私だけではないでしょう。アップルの創始者であるスティーブ･ジョブズが56歳という若さで亡くなったのが2011年、世界が衝撃を受けてから7年が経とうとしてますが、iPhoneという小さなコンピュータが手元にないと何もできない世界を構築した故スティーブ･ジョブズの「最後の言葉」は、後悔からくる懺悔の言葉かどうか真偽のほどは分からないにせよ、改めて私を感銘させるのでした。スティーブ･ジョブズ 〜人生最後の言葉〜https://www.youtube.com/watch?v=dx8QHM7qcUA

JTが恐れる2020年

喫煙防止対策を盛り込んだ健康増進法改正案が3月9日に閣議決定され、政府提案法案（厚生労働省）として衆議院に提出されたことで法案の成立は確実になりました。2020年4月の全面実施に対して、巷の公共施設やサービス業はどう向き合っていくのでしょうか。改正案では、医療機関、小中高、大学、官公庁などの公共施設は屋内全面禁煙です。隔月ごとに検診している私の通う病院は、待合室も含めてすでに全面禁煙になっていることから、全国の医療機関は実行されているのでしょう。でも官公庁の一部の機関や部署はまだ徹底されていません。喫煙専用室の設置は「屋外」となることから早速の取り組みが必要なのですが、2020年4月までの猶予期間に甘えていては土壇場でパニックです。これに対して民業は事務所や飲食店、ホテルなどの施設は原則屋内禁煙ですが、それ以外の施設、客席面積100㎡以下で個人経営か、資本金5,000万円以下の中小企業が営む飲食店は「喫煙できます」を表示すればOK。この経緯については自民党の一部が反対したことが奏功した政治的圧力の典型でしょうが、森友学園国有地払下げ問題における財務省の文書書き換えに直結する由々しき問題。私たちの健康と環境問題は、政府与党にとっては利益問題になるのでしょう。さて、遊技場の一つであるパチンコ屋さんはどうなるのでしょうか。パチンコホールは屋内原則禁煙となり、喫煙できる専用室を設けることができるのだけど、パチンコ台での喫煙が出来なくなれば客離れは尋常じゃないでしょう。資本の薄い会社は倒産です。違反者最大30万円、施設は最大50万円の罰則はJTを脅かすのに充分でしょう。https://www.youtube.com/watch?v=o0Qzzh9wlbA

歯医者を競争させると死人が出る

全国のコンビニ数が約5.7万なのに対し、歯科医院はそれを大きく上回る約6.9万にのぼっていることへの弊害が報じられています。医療費削減が引き起こす行き過ぎた治療は、2歳の女の子を死に追いやった（医療過誤）のなら深刻です。因みに全国で店舗の多い業種を調べてみると、美容院23.1万、クリーニング店11.3万、スナック店8万、お寺7.7万、喫茶店7万、酒屋6.2万、そして調剤薬局5.7万（いずれも端数は省略）が上位にランクされます。なるほど、どの業種も比較的資本のかからない、それでいて規制が強化されている印象が拭えません。特に美容院の多さには驚かされますが、年間に約2千店が新規開店し、約1万店が閉店するという新陳代謝の凄まじさは、パイを奪い合い共倒れて自滅を繰り返す過酷な業界のようです。続いてクリーニング店ですが、11.3万店のうち、洗濯設備のあるところが3.2万店で、残りはいわゆる取次店ですから実質的に数の多さを考えない方がいいのかも知れません。以上から察すると「損益分岐店舗数」は5万店舗辺りではないかと考えるのですが、AI化が必然となる日本社会のヒエラルキーが大きく変わることを想定するなら、ランキングに入っている業種の店舗数はさらに現在の半分以下になることを覚悟しなければいけません。あのイオンも売り上げが芳しくない理由の一つにECの雄であるアマゾンに太刀打ち出来ていないことをマスコミが指摘する時代です。かつてGS業界がその店舗数を全国に誇っていた時期（1995年約6万店）がありましたが、現在、3万店を割り込みました。2020年の頃には3万店は1.5万店以下になるでしょう。大変な世の中になります。https://www.youtube.com/watch?v=nu8eOavDweA