漁業権の行先 70年ぶりの改正
日本の漁業法が改正されるそうだ。元々漁場の権利は誰が決めたのか全く分かっていない私はいつものように勉強してみる。そもそも漁場とは何かだが、古代では特定人に対して独占的な漁場利用の権利は認めなかったと記されている。その後、江戸時代では漁場の領有と藩主への貢租の納入を前提に漁民に権利が開放されたという。明治になると従来の慣習を白紙に戻し、漁業者から海面使用申請の提出を求め使用料金を徴収した。1900年には「漁業法」が制定され、従来の慣習を基盤として漁業権制度、漁業許可制度、漁業取締制度が打ち出され、漁業権については20年間の免許期間及び更新制となり「漁場の権利」を事実上半永久化させた。そして1949年、農地改革と共に漁業改革が民主化政策の一環として進められ、現在の漁業法が新たに制定されたのである。今回の改正は「地元の漁業協同組合に優先的に付与してきた漁業権の優先順位の廃止」が主な改正案だが、実は養殖業への企業参加及び開放がメインで、漁場を有効に利用していない漁業者には権利が取り消されるという大胆な改正に賛否はあって当然だろう。昔私がまだ小さかった頃、父方の本家は毎年夏になると浜の上にある船小屋から小舟を出して地引網をしていた。米屋と酒屋を経営する傍ら、船まで持っていた背景を知っている血縁者はとうにいなくなってしまったが、従業員と親戚縁者が総動員して網を引っ張っていた光景は懐かしく私の脳裏に浮かぶ。昭和40年代の日本は高度成長の時期を迎えていたが、地方の田舎ではこのような原風景が随所で見受けられた。労働組合を解説する際に分かり易い動画。
https://www.youtube.com/watch?v=KSQxYWExG50
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